ホストは通過点。弁護士資格を持つ霧島千春が広島『AIM by ACQUA』の先に見据える目標とは【独占取材】
始まりは「学費を稼ぐため」と現実的なスタートだった彼は、どのようにして夜の世界で活躍するまでに至ったのか。
これまでの歩みと今の思いを伺いました。
トピック
学費のために選んだ、意外すぎるスタート
そもそも、夜の世界に入ったきっかけは?
霧島千春:大学では教育学部にいたものの、途中から弁護士を目指すようになったのがきっかけですね。というのも、大学3年生の時に母子生活支援施設へ実習で行った際、身体に信じられないほどのアザがある子や、ひどく幼い年齢で自分の子どもを抱えている子など、厳しい現実を目の当たりにして……。
学校に通える子どもたちももちろん大事だけど、通学できない事情がある子どもたちを救うなら「人権保護や弱者保護ができる弁護士にならなくちゃ」と決意したんです。
ただ、弁護士になるためには法科大学院や予備校などに通うための高額な学費が必要で。しかもその頃はちょうどコロナ禍で実家の飲食店も経営不振だったため、親に頼らず短時間で学費や生活費を稼げる仕事として夜職を選びました。
さまざまな業種の中で、なぜホストを選んだんですか?
霧島千春:最初は別の仕事も探したんですよ。ホストって怖いイメージもありましたし。でも、単純に一番稼げそうなイメージがあったので「とりあえずやってみるか」と。至ってシンプルな考え方でしたね。
このお店に入店された経緯を教えてください。
霧島千春:もともとは福岡の中洲で2年ほど“アルバイトホスト”として働いていました。その後、司法試験に受かり、弁護士になるための研修配属先が広島だったので引っ越したんです。
広島でも夜の仕事を続けようと思って『AIM by ACQUA』の体験入店に行ったところ、青さんという先輩ホストとすごくフィーリングが合って。「この店がいい」と素直に思えたのが、入店した経緯ですね。
ホストを始めた当初の気持ちは?
霧島千春:「女の子と話すのが好きだから」との理由で始める方も多いですが、僕は全く違いました。「自分の意思に関係なく、学費のために始めなきゃいけない」という消極的な気持ちだったので……かなりマイナスからのスタートだったんじゃないかな。
学業とホストの両立の葛藤
学業とホストの両立。やはり大変だった?
霧島千春:しんどかったですね。「辞めたいな」と思うことも割と多かったですよ、夜の仕事を。だって、お昼の仕事は忙しさに波があっても、淡々と進むから見通しが立つじゃないですか。でも夜の仕事は一人ひとりに真正面から向き合うからこそ、見通しが立たない。そこが面白い部分でもあり、すごく不安に思うところなんです。
それに僕は、もともと自信が持てないタイプ。「こんな僕で大丈夫かな」と不安になったり、物事を悲観的に捉えたりすることがよくあるので。
そんな中でもホストを続けられる理由は?
霧島千春:やはり周りの人に恵まれているからですね。今のお店は仲間のキャストもお客様も、みんな優しいんですよ。僕が何かしらで落ち込んでいる時も「千春はとても力があるんだから、自信を持って行きな」と勇気を与えてくれる。そんな温かさに何度助けられたかわかりません。
あとは「ホストを長く続けるつもりはない」という僕の思いを尊重してくれるのも、無理なく働ける理由のひとつです。
というと?
霧島千春:僕は将来、自分の法律事務所を建てて、人権保護に関わる仕事がしたくて。だからこそ「25歳くらいまでに開業資金を貯めて、1、2年で辞める」というのが今の目標。ホストは28歳前後で全盛期を迎えると言われていますが、そこまではやらないつもりです。
そうなんですね。
霧島千春:この意見を先輩に伝えた時、絶対に引き止められるかと思ったんですよ。でも実際は「目標がないから辞めます、というなら向き合うけど、目的を持ってホストをやっているなら応援する」と背中を押してくれたんです。理解して尊重してもらえることはありがたいし、本当に恵まれているなと感じています。
働く環境と、ホストになって得た変化
『AIM by ACQUA』のいいところは?
霧島千春:全国クラスの大手グループ店なので、勢いも集客力もあるところです。あとは、給料体系や待遇面が明確で安心感もありますね。よく「経営規模が小さいお店は待遇が不透明」との噂を耳にしますが、このお店にはそうした不安が一切ありません。それから何より、キャスト同士がとにかく仲良し。誰かの卓で何かしらのオーダーが入った時も、よきライバルとして「おめでとう!」とみんなでテーブルについて盛り上げるんです。そんな一体感や温かさがすごく好きですね、僕は。
接客するうえで意識していることは?
霧島千春:楽しみに来ているなら全力で楽しませるし、悩みや不安があるなら寄り添って励ます。目の前にいるお客様が求めるものを提供できるように、何事も全力でやってみることです。“ホスト”という職業柄で考えるなら、多少の損得勘定も踏まえた思考が求められますし、それができないのは僕の課題でもあります。ただ、やはり目の前の相手に真剣に向き合って人間関係を育てていくことを重視していますね。
ホストになって、変わったことはありますか?
霧島千春:物事の伝え方が上手くなったことかなあ。というのも、司法試験の勉強をしていた頃は「正しいことを言えば評価される」という環境だったので、ひたすら正論に取り憑かれていたような時期がありまして……(笑)。
どういうことですか?
霧島千春:相手の状況や立場を考えず、事実ベースで正論を言うのが正義だと思っていたんです。でも、当時の先輩から「ホストクラブは裁判をする法廷じゃないんだから、白黒つける必要はない。グレーでもいいし、お互いの意見を混ぜ合わせたカラフルな色でもいい。正しいかどうかより、どう伝えるかが大事」と言われてハッとして……。
それからは正論をぶつけるのではなく、相手の機嫌や気持ちを受け止めたり、相手が喜ぶ伝え方を選択したりすることが一番大事なんだと理解できるようになりましたね。
お客様を大切に。独自の接客スタイル
千春さんの接客スタイルは?
霧島千春:すべてお客様の好きにしてほしいので、僕からは何も言いません。だって「僕自身がお客様の立場になったら」と考えた時に、ホストのことを考えて動くよりも、自分が飲みたい時に自由に遊びに行くほうが絶対に楽しいじゃないですか。ホストとしては別の接客方法もあるのかもしれませんが、僕としてはお客様がよければそれでいい!というマインドです。
素敵です。
霧島千春:だって、快適に過ごしてもらいたいじゃないですか(笑)。だから無理だけは絶対にしてほしくなくて。たとえばお客様に「きょうはここまで」と言われたら、そのラインは越えないように気を付けるし、逆に僕から「ここまでいっても大丈夫?」と確認することも。安心して楽しんでほしいからこそ、そういったところは最大限配慮するようにしています。
現在の接客スタイルにたどり着いたのはなぜ?
霧島千春:自分を売りつけるよりも、自然と売れていく人になりたいと思うからですね。というのも、僕はお客様に対して「僕という存在をうまく使って、自分自身の人生を楽しくしてほしい」という気持ちが強いんです。
きれいごとと思われるかもしれませんが、人間関係を大切にしたい僕にとって、そこを最後まで貫けたら「自分のホスト人生は最高だった」と胸を張って言えるかなって。
……まあこれでこの先、大コケしたらカッコ悪いですけどね(笑)。
(笑)。
霧島千春:でももしそうなったら「自分が理想とするやり方は、この業界には通用しなかったんだな」と納得して、しっぽりと昼職に戻ると思います。もっとドス黒い性格になったほうがホストとしては正解なのかもしれませんが、僕にはどうしても無理なんですよ。という考えもまるっと認めて受け入れてくれる『AIM by ACQUA』には、本当に感謝しかありません。
人との縁を胸に、夢に向かって一直線
今後の目標は?
霧島千春:正直、1か月先も働けているか毎月不安にはなりますが、目標としてはあと1、2年は頑張りたいなと思っています。25歳くらいまでにしっかり開業資金を貯めて、自分の法律事務所を建てて、ずっとやりたかった人権保護の仕事に従事したいですね。
“ホスト人生”の終わり方に、理想はありますか?
霧島千春:目に見える具体的なモノではなく、長く付き合ってくれたお客様たちに見送られて卒業することが理想であり目標です。最終出勤日に「千春と出会えてよかった。楽しかった。ありがとう」などの言葉をもらえたら、それはもう僕のホスト人生は大成功なんじゃないかなあ。
なぜそこまで人との縁を大切にするようになったんですか?
霧島千春:司法試験に合格して、余裕ができたのが大きいですね。ホストを始めた当初は学費を稼ぐことが目的だったので、もう少しホストらしい立ち回りをしていたかもしれません。ただ、今はあの頃と状況が違う。
人と人とのつながりをより大切にできるようになったからこそ「せっかく縁あって出会ったなら、お互い楽しく過ごせるようにしよう」と思う気持ちが強くなりました。
最後に、ホストに興味がある方へメッセージをお願いします!
霧島千春:ホストに悪いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、僕にとっては、学費を稼ぎながら司法試験にも合格できた「夢を実現できる最高の場所」でしかありません。勇気を出して一歩踏み出せば、人生をより良い方向へ変えていけるはず。僕をはじめ、あなたの背中を温かく押してくれる仲間がたくさんいるので、ぜひ一度『AIM by ACQUA』に来てほしいですね。
※本記事は、2026年9月14日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。