「誰も一人にしない」横浜ホスト『BAY CROWN』暁月銀がつくる育成と店づくり【独占取材】
「孤独だったら今の俺は絶対いない」。仲間と支え合いながら歩んできた銀さんが大切にしているのは、誰かを一人にせず、みんなで前に進んでいくことです。
人が育つことを自分のことのように喜び、一人ひとりに合わせて本気で向き合う。そして、働いている今だけではなく、その先の人生まで考える。
「僕からは絶対裏切らない」。その言葉につながる銀さんの人柄と、BAY CROWNで実践する育成や店づくりへの思いを伺いました。
トピック
仲間がいたから、ここまで続けてこられた
ホストを始める前は、何をしていたんですか?
暁月銀:高校卒業後は俳優を目指していました。18歳から始めて、何年か続けたんですけど、なかなかうまくいかなくて。俳優をやっていたのもお金がほしかったから。家族を楽にさせてあげたいという思いもあったんです。
そんな時に当時付き合っていた彼女が、僕ではなくホストを選んでしまったんですよ。相手も誰だかわからなかったけど、それがすごく悔しくて。「なんぞやこいつは」って怒りがふつふつ出てきました。
ホストの仕事はその時に知ったんですが、「そのホストよりも良いホストになってやる!」という思いが原動力となって、初めてホストというワードを調べました。
当初から横浜でホストを?
暁月銀:そうです!ずっと横浜で育ってきて県外に出るつもりはなくて。歌舞伎町はなんとなく怖いイメージもありましたし。「横浜 ホスト」で出てきたのが独立前までいた店舗です。動画に出ていた方を見て「優しそうだな」と思って。ホストに対して持っていた怖いイメージも少し薄れて、「ここなら大丈夫そうだな」って、勝手な信頼のもと体入に行って入店しました!
そこでホストとしてのキャリアを積まれていったんですね。
暁月銀:そうです!キャリアを積んでいく中で大きな存在となったのが同期。周りには恵まれていましたが、特に彼の存在は僕の中ですごく大きかったんです。
彼は僕の一歩先をずっと歩いているようなホストでした。なかなか追いつけなかったんです。
でもそこに落ち込むんじゃなくて、彼の存在は刺激になっていました。悔しい気持ちはもちろんあったんですが、彼がいるから頑張れたんです!
素敵な関係性ですね。
暁月銀:一緒に頑張ってくれる子って、マジで大事だと思います。自分一人だったら、ずっと同じように頑張れていたかは分からないです。周りに恵まれるって、本当に大きいですよ。
その人の周りにいる人って、その人自身を表すと思うんです。だから今、自分の周りにいる子たちを見ていると、「俺はまだ大丈夫だ」って思えるんですよね。
僕自身が「孤独だったら今の俺は絶対いない」と強く思うからこそ、BAY CROWNでは後輩たちが一人で苦しまなくていい環境を作りたいと思っています。
人が育っていくことが、素直にうれしい
ホストクラブを経営しながら人を育てるのは大変ではないのでしょうか?
暁月銀:いや、苦じゃないんですよ。人の面倒を見るのが、好きだからできちゃうのかもしれないですね。前のお店でも後輩たちと一緒にいることがシンプルに楽しかったですよ。後輩が初めて何かを経験した時の表情とか、成長した時の笑顔とか。ああいうのを見るのが本当に好き。自分のことじゃないのに、こっちまで嬉しくなるんです!
最初の弟子で、今BAY CROWNで働いてくれている蓮がきれいに成長したときなんて、大泣きしたんですよ!その時に「やっぱり俺、人が育っていくのを見るのが好きなんだ」って改めて思って。自分の中で再認識したというか。
その思いが独立のきっかけに?
暁月銀:そうですね。人を育てることが好きだと改めて感じた経験も、独立のきっかけの一つになりました。こういう立場だから育成しているわけじゃなくて、僕自身が人の成長に関わることが好きなんですよ。
後輩の成長を見た時の喜びは本当にやりがいにつながっています。
BAY CROWNではどのようなサポートをしているのでしょうか?
暁月銀:うちではマンツーマンで教えることを大切にしています。今3つのチームにわけて、分散しながら一人ひとりを見れる体制を作っています。マンツーマンを大切にしているのは、人によって営業方法が違ったり、人によって強み弱みが違うから。全員に同じ内容を伝えるだけじゃ、その子に合わないことが多いんですよ。
一人ひとり見ることによって、状況だったり性格だったりに合わせて教えられるから、その子にあった伸び方ができるのかなって。
あとは僕自身が1週間この寮、1週間この寮、みたいに寮を転々としています。一緒に住んでいるからといって、ずっと喋っているわけじゃないですよ。仕事の相談を受けて、「おやすみ」みたいな日もあります(笑)
実はこれはあえてみんなにストレスをかけてることもあります。せっかく若いうちにこの仕事を全力でやるなら、楽なことだけでは成長できないと思うんですよ。必要なところではちゃんと頑張ってもらいたいんです。
自分もそのストレスを食らいますけどね(笑)でも、それくらい本気で向き合っています。全力ですね。
営業時間以外の時間も大事に?
暁月銀:そうですね!営業している時間以外をどう過ごすかも、すごく大事だと思っています。ホストって、席で話せる話題がないと会話も広がらないんですよ。だから普段から情報を入れたり、自分を磨いたり、今なら配信をしたり。営業していない時間に何をするかが、営業中にもつながってくるんです。
「みんなで」を、店の仕組みにしていく
BAY CROWNの店づくりで大切にしていることを教えてください!
暁月銀:従業員同士の関係性ですね。ホストって、従業員同士の距離が近いほうが仕事もしやすいと思うんですよ。仲が良ければヘルプでも踏み込んで話しやすいし、自然と助け合えるようになる。
だから、まずは従業員同士が仲良くなろうって。みんなでちょっとした旅行に行ったり、一緒に過ごす時間も作っています。先日は千葉のヴィラに行ったりしましたし、次は福岡にも行く予定です。
せっかく働くなら楽しくハッピーにやりたい。ただ、しんどい時は誰か一人だけが辛い思いをするんじゃなくて、みんなで乗り越えたいんですよ。ホストって孤独な仕事とも言われますけど、うちは嬉しいことも悲しいことも、みんなで味わいたいんです。
僕自身、一緒に頑張る人がいたからここまで来られたので。BAY CROWNでも、助け合いながら「みんなで前に進んで行こうぜ」っていう環境を目指したいんです!
みんなで、っていうのが素敵ですね。
暁月銀:ありがとうございます!あとはお店の仕組みとして、営業前の18:00~18:30は掃除をせず、配信の時間としています。
ホストって今の時代、配信が重要だから。慣れるところからという取り組みなんですよ。SNSについては店舗としてコンサルも入れていて、個人任せではなくお店全体で取り組んでいます。
では掃除はどうするのか。営業終わりにどんな立場だろうが、先輩後輩関係なく全員で掃除をするんです。もちろん酔っていれば「水飲んで休んでな~」と他の人でやります。
掃除も「みんなで」ですね!
暁月銀:みんなで掃除することで学べることもあるんです。例えばみんなを引っ張るような子がトイレ掃除を率先してやっていたら、後輩がそれを見て「自分が先に動くんだ」とか「自分がやらなきゃ、代わらなきゃ」といった気持ちになります。上下関係も自然と覚えるんです。
配信以外にも、お店のルールは柔軟に変えているのでしょうか?
暁月銀:おっしゃる通りです。毎日終礼をやっていて、そこでフィードバックし合ってるんですよ。キャストから質問が出て、じゃあそこを変えようかとか、じゃあ明日はこのルールでいこうかっていうのをやって、実際試していくっていう。
結構簡単にルールは変わりますね。「これいいんじゃない?」と思ったことをすぐ試せるのは、独立したからこその良さだと思います。
決めたルールをずっと守り続けることが正解とは限らないと思うので、働いているみんなの声を聞きながら、その時のBAY CROWNに合う形を作っていきたいですね。
ホストとして働く時間の、その先まで考える
銀さんはキャストの皆さんにどんなことを叶えてほしいですか?
暁月銀:若いうちの貴重な時間と身体を使う仕事だからこそ、その時間を無駄にしてほしくないんですよ。だから後輩には率直に「お金を持ってほしい」って思ってるんです。
僕自身も「お金が欲しい」「家族を楽にしたい」という思いを原動力に働いてきたんで、その気持ちはよく分かるんですよ。
お金があれば選択肢が広がるじゃないですか。だから後輩たちには「お金を持って次のステップに行ける状況を作ってほしい」と思ってるんです。
実際に一部の子たちには貯金を促してるんですよ。寮では僕らが食事をサポートすることもあります。それくらい、将来のためにお金を残してほしいと思っているんです!
ホストのその先も見ていらっしゃるんですね。
暁月銀:そうですね。ホストとしての仕事だけじゃなく、一般教養も身につけてほしいんですよ。ホストを辞めたあとも、別の場所でちゃんと働いていける人であってほしい。そのための準備もしたいんです。
僕自身も将来的にはホスト以外の事業をやりたいと思っています。そうすれば、セカンドキャリアとしてこっちで雇えるような選択肢も作れるじゃないですか。
もちろん、ホストじゃないところに行くにしても僕は応援しますよ。
ずっとBAY CROWNにいなきゃいけないとは思っていないです。どんな形でもいいから、その人が次のステップに進める状況を作ってほしいと思っています。
一人じゃないことを知りつつ、BAY CROWNでも次のステップを目指せる?
暁月銀:そうです。BAY CROWNに入ったということは人生を預かるということ。だからその先まで見据えてあげようって。「使い捨てには絶対させない」って信念が僕の中にはあります。
僕は裏切られても良いんです。でも僕からは絶対裏切りません!だからここで働いてよかったと思ってもらえるような環境作りに全力で努めるしかないんですよね……!
BAY CROWNにはまだいろんな可能性があると思っています。でも可能性は可能性でしかないので、一つずつ実現させていきたいですね。
その先に2店舗、3店舗……と増やしていけたら良いですよね!
BAY CROWNとしての未来も楽しみですね!本日はありがとうございました!
暁月銀:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2026年9月9日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。