大学生で憧れの車を手にした横浜『SUGAR』龍が語るホストの仕事論【独占取材】

―まず龍さんのホスト歴についてお聞かせください。

龍：2年弱ぐらいです。横浜で半年、歌舞伎町で半年ぐらい、その後にまた横浜に戻ってきて半年といった感じでお店を転々としていました。

―いつ頃から成長を感じられたのでしょうか？

龍：前に在籍していた『ENVY』に入店して3ヶ月目ですね。

―すごいですね！ちょ、ちょっと衝撃を受けて頭が真っ白に……。

龍：絶対嘘（笑）

―ちなみに活躍するための秘訣を教えていただくことは可能でしょうか？

龍：僕は行動力があるタイプではなくて、頭を使って仕事をするのが向いているタイプだと思っています。

たとえば、業務時間内でどのように営業をすればお客様の満足度を上げられるかといったものを計算して、一番最適な方法を実践するようにしていますね。

逆算する、いわばゴールに対してどのように日々営業すればその金額を達成できるかを考えています。

―頭を使う、頭脳派なタイプなんですね。

龍：そうですね。特に自分の場合は限られた時間を効率的に使うようにしています。

「これはこうしたらいい、これはこうしたらいい」というように、効率の良いやり方を見つけられれば目的を持って行動しやすくなるからです。

ホストというとコミュニケーション能力が高い人が輝くイメージが強いですが、そういった人ほど時間が限られてくるので、効率的に物事を考える能力も求められると思います。

―「効率」を強く意識されていますね。

龍：僕は学生も兼ねているため、ホストにかけられる時間や労力は限られてしまいます。

ホスト一本で働いている方と比較すると使える時間は圧倒的に少ないんです。逆に使える時間が限られていたからこそ、効率を考えるようになって、結果として自信がついたのかもしれませんね。

―お客様と接する際に何か意識されていることはありますか？

龍：喋るときは内容の濃い話ができるように心がけていますし、あとは接客時の振り幅も考えていますね。

たとえば1万円を使ってくださったお客さんには1万円の楽しみ方ができるようにするとか。10万円、100万円、500万円とお客様は大金を支払ってくださるわけなので、そのお金に対してしっかり内容の濃さや振り幅を考えながら接客をします。

とはいえ、金額を問わずホールに出たら全力で接客をしていますよ！

―お仕事をする上で、楽しいこともあればつらいこともあると思います。落ち込んでしまった際の立ち直り方はありますか？

龍：僕自身だけの話で言うと、1日寝たら忘れるタイプなんです。

後輩からもよく似たような相談を受けるんですが、とにかく仕事から離れることが大事だとアドバイスしています。

たとえばご飯に行く時は絶対に仕事の話はしない、むしろ仕事とは関係のない他愛のないプライベートの話をするとか。

―ホストとしてだけではなく、大学生としても忙しい毎日を過ごされていると思いますが、お休みはありますか？

龍：お店が休みでも仕事のことは意識してしまいますし、学生としての本分もあるのであまり休みはないんですが……。

予定がないときは基本的に家で過ごしていますね。一人家でゆっくり過ごしたり、サウナに行ったりもしますね。

―現役大学生ホストとして自分にご褒美は？

龍： 思い切って誰もが一度は憧れるような車を手に入れました。

元々スポーツ選手をしていた時もあって、その時の貯金も合わせて何とか買えた感じですね。

―学生で高級車を買うってすごいですね……。ひょっとして出勤もその車ですか？

龍：基本的に営業中はお酒を飲まないので、イベント日以外は基本的にベンツで出勤してます！

―活躍しつづける中で何か心境の変化はありましたか？

龍：心境の変化というと、お店について深く考える機会が増えたことですかね。

でも現状に満足しているわけではないのでさらなる高みは目指していきたいです。

―「お店について深く考える機会が増えた」という部分についてもう一歩踏み込んでお聞きしてもよいでしょうか？

龍：自分が活躍したいというよりも、お店を大きくしたいという思いが強いのかもしれません。

将来的に後継者のような立場になりたいので、そこに関しては他のホストよりも強いような気はします。

―ホストとなると学業と仕事の両立が難しい印象がありますが、実際はどうですか？

龍：学校を卒業できる程度には頑張っていますね。

両立が難しいかと言われたらそうでもなく、遊ぶ時間もいっぱいあります。両立に関しても、効率的な考え方が求められるのかなと思いますよ。

―失礼ですが学生さんの年齢からしたらホスト＝怖いというイメージを抱いている方も少なからずいらっしゃると思います。龍さんはいかがでしょうか？

龍：正直な話、ホストをやる前は僕も怖いそう、大変そう、悪そうというマイナス感情を抱いていました。

今でこそ、そのイメージって偏見だったなと思いますし、実際に試しに働いてみたら業界のことがわかって、僕の中でのホストクラブへの偏見はなくなりましたね。

ホスト業界を知らないからマイナスイメージが広がるのも無理はないと理解しつつ、皆さんが抱いているイメージを訂正したいという気持ちもがあります。

―つまり、ホストの偏見をなくしたいと？

龍：そうですね。たとえば新規のお客様の多くはホストクラブへの偏見を持っている方が多いので、あえて僕はホストっぽさを出し過ぎないようにしています。

服装にしても、ルックスにしても、ホストっぽくない自分を作りたいと考えています。あとはホストっぽい臭い言葉も言わないようにするとか。

どちらかというと、親しみやすい存在になりたいですね。

―会えるアイドルと言った感じですか？

龍：極端にいえばそうかもしれないですね （笑）

出会う場所はどこであれ、1対1の対話、1対1の出会いを大切にしています。大事な出会いになるよう全力でおもてなしします。

―Luminous Collectionの第一印象をお聞かせいただければと思います。

龍： わかりやすく言うと「部活動をみんなで頑張っているような集団」ですかね。

「負けたくない」「系列のeveさんには勝ちたい」など、一人ひとりが熱い想いを持っていて、その感情を大事にしながら一致団結しています。

ホストって怖いとか個人主義なイメージがありますが、お店という単位でみたらチームだし、特に『SUGAR』は目標に向かって突き進む友情や仲間意識がすごく強いと感じています。

―部活動ときくと心が熱くなりますね！

龍：そうなんですよ！

仲間の想いを聞ける機会があるのですが、その時やその月の仲間の頑張りや苦悩を聞くと心が熱くなりますね。

「先輩はor後輩は毎日こういう想いで働いていたんだな」って。

―青春してますね（笑）

龍：確かに（笑）

―SUGARの給料体制や待遇はどうでしょうか？

龍：自分は結構良いなって思っています！

2024年にオープンしてばかりではありますが、わかりやすくいうと会社でいうところの初任給みたいなものが手厚い。

新しく入ってきた人に手厚くするお店だと思うので、入って半年ぐらいはすごく得なんじゃないかなと思います。

保証期間もありますしね！

―ホスト未経験者からすると初めてのことばかりで不安だらけだと思うのですが、そのあたりはどのようにフォローされていますか？

龍：ホストをやるにあたっては、まず飛び込んでみて自分のカタチを確立できるよう、本人の力量を見極めて指導していくようにはしています。

ただ、お店としては自分に合ったものを見つければ問題ないというスタンスです。

お酒を積極的に飲むとか飲まずにどう接客するかとか、どういう容姿・見た目でセルフプロモーションをしていくとか。

自分にあったスタイルが確立できるようにフォローはしますよ。

―SUGARはその人独自の働き方を尊重しているように思いますね。

龍：そうですね。まさに「十人十色」を大事にしているところはあると思います。個性はそれぞれ異なりますから。

―ちなみに在籍している経験者と未経験者の割合はどれぐらいですか？

龍：3対1ぐらいで未経験者が多いですね。

経験者がお店を軌道に載せつつ、後輩たちを教育していくのが『SUGAR』の特色なんです。

経験者が後輩に教えていく過程の中で、未経験者同士や先輩後輩間で仲間意識が芽生えることも多いですね。

―龍さんが後輩さんに何かを教える際に気を付けていることはありますか？

龍：上下関係をしっかりしないといけないときもありますが、僕は「先輩・上司」の立場に萎縮してしまうタイプです。

そのため一定の上下関係を保ちつつフラットにやれるよう、気軽に話しかけたりしていますね。

―お酒が飲めない、あるいは飲みたくないという方でもホストとしてやっていけると思いますか？

龍：はい。お酒が飲めなくても活躍できる可能性はあると思います。僕もあまりお酒は飲みませんしね。

歌舞伎町や横浜のホストクラブを見てきて、お酒を飲まなくても活躍している人は見てきました。

逆にもしかしたら人によってはお酒を飲まないほうが効率的、かつ負担の少ないのかもしれません。

―龍さんにとって、ホストに向いている人はどんな方だと思いますか？

龍：ホストはどうしても偏見がつきまとう世界なので、飛び込む勇気がある人であれば十分やっていけると思います。

あとこの世界は結局は心の強さが試されるので、継続できる人や自分の信念を持っている人は成長速度が速いと思います。

―現在在籍している『SUGAR』は「Luminous Collection」の系列店ですが、グループだからこその強みはありますか？

龍：連携がグループの強みだと思います。

系列店同士の物理や関係性などの観点から見ても距離は近いため、店舗の移籍が容易なのが当グループの強みだと思います。

―龍さんから見たSUGARの教育体制についてお聞かせください。

龍： チーム内で教え合っている感じです。

今『SUGAR』には3つのチームがあります。1つのチームにつき6～7人ぐらいのメンバーが所属しており、そこで営業のコツや成長方法を綿密に教え合うというわけです。

教育体制がしっかりしているので、未経験者も安心して働けると思いますよ。

―お店選びで悩んでいる方もいるかと思うのですが、おすすめの選び方や必要な考え方はありますか？

龍：まずは「大きい店舗でやりたいのか、それとも小さい店舗でやりたいのか」を決めると良いかなと思います。

バック率に差はあれど給料体系の枠組みはほとんどのホストクラブが一緒だから、箱の大きさによるメリット・デメリットに目を向けると良いかと。

あと僕は2回移籍していますが、だいたい1店舗目でサクッと体験入店して決めています。

ホストクラブには体験入店という制度があります。仮在籍でそのお店を体験でき、お店によっては1日とか1週間とか体験入店の期間を設けています。

ずっと体験入店のままいられるわけではないですし、1～2週間体験入店で無駄にするぐらいならもう入っちゃおうという精神です。

1～2ヶ月働いてみたけど駄目だったらまた違う店舗に行って……というのが当たり前の世界。僕からのアドバイスは「とにかく気になるお店に飛び込んでみる」だと思います。

―SUGARに興味がある方に向けて、先輩である龍さんから一言メッセージをお願いします。

龍：『SUGAR』は人間関係も厳しくないですし、教育体制もしっかり整っています。

すぐにとまではいきませんが、成長できるような環境が整っているので、自信を持って入店してもらえるとうれしいです！

―最後に、龍さんの夢をお聞かせください。

龍：現在の夢は店舗の拡大ですが、将来は店舗の立ち上げもしたいと思っています。

―素敵なお話ありがとうございました。

龍：ありがとうございました。

※本記事は、2024年1月22日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。