今話題のホストさんをご紹介する本シリーズ。
今回は歌舞伎町のホストクラブ『APiTS』で圧倒的な才能を放つ1億円Playerの速水和也代表にインタビューを決行!
『APiTS』は「すべての女性の鼓動を煌めかせる、新しい夜を。」をモットーに掲げるSmappa! Groupの加盟店舗。
計7店舗からなる同グループ内でも、『APiTS』は7年連続売上グループNo.1を記録しています。
さらには確定申告をはじめとするサポートはもちろん、多数のメディア出演など売上だけではなく、ホストの働きやすさにも力を入れているホストクラブです。
本インタビューでは2023年度に1億円以上の売上を記録し、お店の顔として代表を務める速水代表が、いかにしてトップに上り詰めたかを存分に語っていただきました。
売上を上げる秘訣だけでなく、ホストになるにあたって会話や言葉のセンスを磨きたいという方もヒントが見つかるかもしれません。
■プロフィール |
源氏名:速水和也 ホスト歴:約6年半(※2024年4月現在) 役職:代表 |
■在籍店舗 |
APiTS(東京都/歌舞伎町) URL:https://hostjob.jp/tokyo/area15/298/ |
■最高売上 |
1億3,000万over |
■最高月収 |
高級リンゴ3万個分くらい(笑) |
■経歴 |
・大学在学中にアルバイトでAPiTSに在籍 ・大学卒業後にレギュラーに ・グループ最短で支配人まで昇格 ・2022年代表就任 ・2023年11月に店舗最速で売上1億円突破 |
速水和也:2024年時点で約6年半です。アルバイト期間が半年ほど、レギュラー期間が6年です。
僕は大学4年生の10月からホストを始めました。実は就職先は決まっていたんです。第一希望の企業に内定をいただいていました。
ただ新卒の初任給で両親に仕送りできるのってせいぜい5万円程度。
しかも僕はどちらかというと両親が年を取ってから生まれた子どもだったこともあって、この時点で仕事は引退済み。
新卒の初任給だけでは両親を金銭的に支えきれないと思ったんです。
そんな時にホストの仕事を見かけて、ニーズがある存在になれれば仕送り額は増やせるな……と思ってホストに賭けたんです。
速水和也:とはいえアルバイトの半年間は全然結果は出せなかったです。そのため、就職するか、このままホストを続けるか迷いました。
100万とか200万円という売上があれば「この先いける」と思えるけど、当時の最高売上は17万円くらい。大卒初任給の額と比較すると低くはありませんが……。
そんな時にホストの先輩に言われたんです。「何で売れるって分かっているのにやらないの?」って。
ホストって安定とは無縁の世界だから仕送り額もゼロになる可能性もあったけど、売れる可能性も十分にあります。
思い立ったら行動、就職ではなくホストの道を選びました。就職のお断りをするときは、僕よりも周りがびっくりしていました(笑)
速水和也:はい、そうです。悩み抜いて、2018年4月から本格的にホスト人生を歩み始めました。
そしてその2ヶ月後の6月に初めて100万円以上の売上が上げられたんです!
そのあとすぐ8月にバースデーもあり、調子が出てきてすぐに幹部に昇格しました。店舗歴代最速記録だそうです。
すぐにお店を引っ張っていく立場になり、後輩たちも続々と入店してきました。教育しながらも営業にも力を入れて、おかげ様で主任、支配人と順調にステップアップ。
ただ支配人から2年くらいは昇格できない日々が続きました。ようやく部長になったものの、部長も2年くらい経験しましたね(笑)
総支配人の期間は約2ヶ月で、すぐに代表になりました。2024年3月で代表歴2年目です。
速水和也:代表を目指し始めたのは、実は入店1年たったくらいのタイミングです。
前代表の凰華麗(おうか れい)さんに「次の代表は僕がなります」と宣言したんです。背中で見せる麗さんのかっこいい姿を見て、僕もああなりたいと憧れました。
しかも麗さんは肯定してくれたんです。僕はてっきり「お前じゃ無理」って言われると思っていたので、「良いじゃん」と背中を後押ししてくれたのは意外でした。
でも「代表になる大義名分は?」と言われたんです。
しばらくは麗さんのようにみんなを引っ張っていく、みんなの目を引く魅力的な代表になりたいと思っていましたが、次第に僕らしくないなと。
速水和也:僕はボスじゃなくてリーダーであり続けたいと思ったんです。
みんなと一列に並んで一緒にやっていくイメージ。
右左見ればすぐ近くに従業員がいるスタンスの、距離感が近い状態でみんなを引っ張っていきたいと思って今に至ります。
速水和也:代表になるまで5年半かかりましたが、その間はとにかく基礎的なことを徹底。
下積みですね。基礎的なことというのは、一般常識や幅広い会話の引き出し、年齢層に応じた対話の仕方などを身に付けました。
あとは自分の見せ方を意識しました。自分磨きもそうですが、特に意識したのは伝え方です。
どんなに魅力的な人でも伝え方が下手だと、自分の良さって見てもらえないと思っています。
速水和也:いきなりポンという数字の出し方は嫌だったので、売上は積み重ねようと。
100万いったら200万、200万いったら300万といった具合に、本当に一段一段、積み木みたいに積み重ねていけば、再現性のない数字を出すことは不可能ではないと思ったんです。
この一段一段上がっていくことで、たとえ転げ落ちたとしても登り方さえ分かっていればまた戻れます。
飛び級して「どうやってあそこの数字にいったんだっけ」となるのが怖かったのもあります。
着実に登って行った結果、代表になるのに5年半、1億売るのに6年近くかかりました。
速水和也:sena部長には「和也さんは努力型だ」「努力型の上位にいる和也さんが6年半もかかるなんて」って言われました(笑)
今後はこういったインタビューやSNS、後は対面での後輩育成などを通して、代表までの道のりも工夫して上手く伝えないとなってsena部長の言葉で気づかされました。
あと正直、僕を超える人なんてたくさんいます。エルコレの平良翔太さんなんか同い年だけど異次元の方です。
たまに雑誌の撮影でお会いするのですが、数字だけじゃないんですよ。オーラからしゃべり方まで全然違います。
彼を見ていると僕もまだまだ可能性があると感じますし、もっと経験を積み重ねていきたいですね。
そのために、最近はTikTokに力を入れています。TikTokって20~40代と幅広い方が見ていらっしゃるので、いろんな方にアプローチできます。
TikTokを見て来ましたという方も多いですよ。
速水和也:そうですね。これも個人的に意識していることがあって、感謝の気持ちは丁寧に伝えたいと思い、少し固いですが敬語を心掛けています。
そのほうがすっと入ってくるんじゃないかなって。
もちろん営業中はずっと敬語ではありません。タメ語も使います。ずっと敬語だったら堅苦しいし距離感も生まれてしまいますからね。
速水和也:ありがとうございます!これはグループの方針の影響かもしれませんね。
『APiTS』を含むSmappa! Groupは言葉を大事にしているんです。読書会とか、ホスト歌会っていって五・七・五・七・七の短歌を詠むことも。
短歌では営業とかお姫様とのかかわりを詠むんです。その場で実際にプロの方の評価を受けられますよ。
会長はいろんなことに興味がある方で、短歌や読書会などいろいろ開催してくれます。僕も参加しています。
先日の読書会では、言葉の使い方とか表現の仕方、遠まわしに表現しているところが美しいんだろうなと思えたり、ここは主人公が直接的に言うのが面白いんだろうなと考えたり。
そういった活字に触れる活動を通して自分の血肉にしろというのが会長の考えです。これはグループならではの魅力ですね。
速水和也:そうなんですよ。ホストクラブでワインが飲めるようになったのはSmappa! Group発祥だって話も聞いたことがあります(笑)
ホストクラブは「大人の社交場」、古き良き雰囲気を残そうというのがグループの考えです。
だから働くホストも初回で来てくださったお客様にきちんと向き合って、まずは人間性を知ることから始めます。決して雑な絡みはしません。
もちろんお酒を飲み進めて多少ラフになるのはOKです。ただ「品のある男になれ」というのが会長の教えです。
僕も2023年度は1億を達成しましたが、その結果を出すにしても中身のある男になることを意識していました。中身が伴っていなかったら、1億はまぐれの数字になってしまいますからね。
逆に中身のある男になれば、仮に数字が今追いついていなかったとしても周りになめられることはないのかなと思います。
指名は多くいただいているほうだと思いますが、僕は顔がタイプといって指名されることはあまりないんです。裏を返せば人間性で勝負している証拠にもなるかと。
もちろんホストなので容姿は大事だと思いますが、容姿ですべてが決まるわけではないと思っています。
速水和也:たまに何営か聞かれるんですが、僕は「型にはめないで」と答えています。僕がホストらしい営業をしてこなかったのもあるんですが……。
そんな型にハマらない僕が、ホストとして一番大事にしているのは当たり前のことを当たり前にこなす、あと約束を破らない。
すべて信頼です。僕からは裏切らないので、姫から安心して会いに行けると言っていただくことは多いです。
速水和也:ホストを含め、世の中の男性が乙女心を100%理解するなんてことは一生かけても難しいと思っています。
聞いてほしいターン、意見がほしいターン、適切なタイミングを図るって難しいですよね。僕もまだまだ勉強中ですし、迷うこともあります。
性格も考え方も違うけど、否定をしない・味方でいることを徹底しています。その子がよっぽど悪いことをしているのであれば別ですが。
代表だしNo.1だし、それらしく堂々としたほうが良いのは分かっているんですが、喋っちゃうんですよね(笑)
お酒も飲むし、終盤に力が抜けてしまうことも正直ありますよ!それでもさっき上げた、否定しない・味方でいるという意識は常に持っています!
速水和也:なくてはならない場所。移籍も考えたことはないですし、ずっと愛しているお店です。
人の波があるようにお店の数字にも波があります。でも7年連続グループNo.1店舗という記録は多少無理してでも死守したい……!
僕にとってお店は大切にしたい人間と同じような存在だから、目の前のことを頑張りたいと思えるんです。
もし僕がお店を去ったとしても、その後もずっと残っていてほしいです。
速水和也:ありがとうございます!ホストクラブって暴力があるとか上下関係が厳しいとか思われがちですけど、実際はホワイトですね。
僕が大学3年生の時に1年間行ったインターン先よりも断然ホワイトです(笑)
あとホストクラブって自由なんですよ。自分でいろいろ想像して行動に起こせる。
自由度が高い分責任も自分に降りかかってきますけど、自分のことを自分で面倒見られる人はホストの仕事が合っていると思います。
あとホストクラブにも先輩後輩の上下関係はありますが、あくまで数字が評価対象。後輩でも売れてたら後輩のほうがすごいとなる世界です。
とは言え、責任はすべて自分にあるから頑張れって放置するのではなく、『APiTS』は数字を出せる環境づくりを運営・幹部がしています。
みんなが数字をだせるようにという思いが強いお店なんです。
速水和也:わかりやすい例を挙げるとヘルプですね。
僕はもちろんのこと、先輩ホストがヘルプに入って担当のことを持ち上げたり、口下手のプレイヤーの姫に担当の良いところを伝えたり。
そのほか、入店初日から意見を言える環境なので「こうしたら働きやすいのにな」「こうしたら営業しやすいのにな」という意見があれば僕らは耳を傾けます。
速水和也:営業終わりの終礼でもざっくばらんに意見出しをして「試しに1ヶ月取り入れようか」とかはします。
あまりにも現実的に無理なことやお店にとって明らかによくないことは別として、その意見がはじき返されることはないと思って大丈夫です。
完璧なお店とか完璧な人っていないので、なるべくいろんな人の考えを取り入れたほうが良いお店作りができると思います。
幹部ミーティングでも働きやすいお店作りについて話し合いますし、働きやすい環境だとは思いますよ。
速水和也:『APiTS』の従業員の系統はバラバラですね。僕みたいにすごく話す子もいれば、話さない子もいますし、女の子好きな子もいます(笑)
ワイワイ系とか芸人系とか営業スタイルも統一はしていないですし、容姿の傾向もさまざまです。
服も自由なものを入店当初から着られるので、服の系統もその人の個性が表現されていますよ。
月初と中旬に毎月全体会議がある時はスーツ指定なのですが、No.1〜No.5まではその会議も服装は自由です。
あと締め日はみんなスーツでビシッときめています。攻めるぞという気持ちを込めて、マインドセットですね。
服装でのオンオフって気持ちの切り替えにもなります。このスーツと普段の営業中の服装を使って気持ちの切り替えができる子は、ナンバーが上がっていっているように感じます。
速水和也:これには正解はないと思っています。
SNSやネットにはさまざまな情報が溢れていますが、十人十色ですべての人がそれに当てはまるわけではないんです。
第一にお客様、第二に担当、それからヘルプなどそのほか大勢。これがホストクラブという場所です。非日常的かつ有意義な時間を作ることが僕らの使命です。
だって男性と話したいだけなら相席居酒屋だったりナンパスポットだったりに行けばいいじゃないですか。
でも僕らはそこにいる男性とは違う。身だしなみもトーク力も磨いて、接客のプロとしてお客様に接する。
だから先ほど言った当たり前を徹底してから自分の色を出していくんです。僕は当たり前をクリアした上でお客様に「何らかの形で幸せを与えたい」と思います。
幸せって人によって違うのでその方に合わせていくことは必要ですが、お客様に「出会って良かった」と思っていただけるように関わりたいと思っています。
速水和也:「人としてかっこよくあれ」というのが会長の教えです。
だからもっと中身も外見も磨いて人間力を高めたいと思っています。もっと輝けると思うんですよね、僕もこのお店も!
働いている従業員たちも輝かせたいですし、逆に僕が食われるんじゃないかって脅かされるぐらい可能性を持ったホストが誕生するように、代表としてサポートしていきたいです。
速水和也:今現状に満足しているなら、それは素敵なことです。実際ホストが一番の仕事とは思っていません。
でも一番言いたいのは「人生1回ですよ」と!何かにチャレンジしたいというなら、ホストにチャレンジしても良いんじゃないかなと思います!
『APiTS』も応募お待ちしていますよ。
速水和也:こちらこそありがとうございました!
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