ミナミのホスト『TORANOANA』越前真來が語る、人に救われ人を育てる仕事観【独占取材】
地元の福井から挑戦を胸にミナミへ飛び込み、怖さや不安を抱えながらも優しい先輩たちに支えられてきた日々。
そこで得た経験は、今の落ち着いた接客や人に向き合う姿勢につながっているといいます。
しんどい時期に救われた出来事、仲間への向き合い方、そして人としての魅力を大切にする真來さんならではの視点。
ホストの仕事を通じて見えてきた価値観や、これから描く未来について語っていただきました。
トピック
ホストが怖かった僕が挑戦を決めた理由
ホストを始める前はどんなお仕事をしていたんですか?
越前真來:もともとは、お寿司屋さんで働いてました。学生の頃のバイトも含めると、だいたい8年くらいですね。ずっと地元の福井で、飲食一本って感じでした。
ミナミへはホストをやるために来たんです。最初は梅田の方でホストしようかなって思ってたんですけど、いろんな人に話を聞いていくうちに「ホストやるならミナミかな」と思うようになって。
なぜホストを始めようと思われたのでしょうか?
越前真來:1番は金銭面ですね。もっと余裕を持ちたいなっていう気持ちが強かったんです。当時25歳ぐらいで、周りの友達はもう手に職つけて働いてる子が多くて。「このままじゃ同世代に追いつけないな」「負けたくないな」みたいな思いもありました。
それと、家族の存在も大きかったですね。家族にもいろいろ迷惑かけてきたんで、少しでもプラスになればいいなっていう気持ちもありました。
それで稼げる職業ということでホストに。
ただホストは正直いちばん偏見がある職業でしたね。怖いイメージしかなかったです。
最初は「やってみて無理やったら、すぐ福井に帰ろう」くらいの、軽い気持ちで飛び込んだところはありますね。
TORANOANAとはどうやって出会ったんですか?
越前真來:求人サイトをいろいろ見てて、そこから3店舗くらい体験入店に行ったんです。その中の一つがTORANOANAでした。
入店の決め手は人の雰囲気です。田舎から出てきた自分からすると、ホストってやっぱり怖いイメージがあったんですけど、TORANOANAの先輩たちは、びっくりするくらい優しくて。
「人として尊敬できる」と思えたんです。
体験初日からご飯に連れていってもらったりして、「ここは人としてちゃんと向き合ってくれる店なんやな」って感じました。
当時は従業員も4〜5人ぐらいで、人数的にも自分にはちょうどいいなって思ったんですよね。
人数が少ないお店のほうがよかったんですか?
越前真來:そうですね。大人数すぎるお店は、正直ちょっと怖いなっていうイメージがあって。それに少人数だからこそ、埋もれず「ここなら頑張り方も見つけられそう」と思えたんです。だから人と人数でTORANOANAを選びました。
気づいたら8年経ってましたね(笑)
8年も同じグループで続けられる理由はなんでしょうか?
越前真來:途中で「辞めたいな」とか「うまくいかへんな」と悩んだ時期も何度もあったんですけど、その節目節目で上司や先輩たちが、ちゃんと向き合ってくれたからですね。ご飯に連れていってくれたり、優しい言葉をかけてもらったり、ちゃんと話を聞いてくれたり。
どちらかというと、自分は年上の人に好かれるタイプなんですけど(笑)その性格もあって、上の人たちにすごく助けられました。
そうやって人に支えてもらえたから、「ここでもう少し頑張ってみよう」と思い続けられたんだと思います!
経験と向き合い続けて変わった自分
真來さんは落ち着いてお話になられてて、どこか安心感があります!
越前真來:実は、最初ほんまに喋れなかったんですよ!人見知りもあって、女の子と話すのも苦手でした。今は優しいお客様が多いものの、当時は「怖いな」と思わず思ってしまうような席も多くて「ここどうしたらいいんやろ」と戸惑うことばかりでしたね。
でもその環境や経験が、結果的には自分を変えるきっかけになったと思っています。
人数が少ないのもあり「いくしかない」という状況だったので、場数を踏んでいくうちに、少しずつ慣れてきたんです。
だいたい1年くらいかかりましたけど(笑)
場数を踏むということは大事なんですね。
越前真來:そうですね。あと僕は「もっと垢ぬけろ」と先輩方からアドバイスをいただくことも多く、見た目も接客も、できることは全部直していきました。
当初は接客スタイルも今とは違ったのでしょうか?
越前真來:全然違いましたね。落ち着いて話す余裕なんて、最初はなかったです。直すことは直そうと、素直にお客様にもご意見をいただいて。いいことも悪いこともそのまま受け止めて、ひとつずつ直していきました。
お酒についても体質的にも弱いので、今は「飲まないほうが良い接客ができる」と自分でも感じています。
そうした積み重ねの中で、気持ちに余裕が生まれたきっかけはあったのでしょうか?
越前真來:あります。コロナの時期にTikTokを始めたことは、すごく大きかったですね。営業が不安定な時期だったので、配信をしたり投稿したり。そうしたら、コロナが落ち着いたタイミングでミナミを歩いているときに「TikTokの人や」と声をかけてもらえることが増えてきて。
TikTokをきっかけに指名をいただけたこともあります。「ちゃんと見てくれてる人がいるんや」と実感できたのは、すごく自信につながりました。
自信がつくと、接客にも変化が出ますよね。
越前真來:はい。気持ちに余裕ができて、焦らず向き合えるようになりました。「落ち着いて話したほうが自分らしいな」と思えたのも、この時期です。無理に背伸びせず、自分のペースで向き合うほうがお客様とも深く話せるようになって。
その経験が、今の接客スタイルにつながっています。
優しさに救われて芽生えた、人に向き合う姿勢
続けていく中で、しんどかった時期はありましたか?
越前真來:ありますね。途中でしんどくなった時期もあって、「もう無理かな」と思ったことも何度かありました。そんなときに、上司や先輩がご飯に連れていってくれたり、ゆっくり話を聞いてくれたり。優しい言葉をかけてもらえたことが、本当に支えになっていました。
「ちゃんと見てくれてる人がいるんやな」と思えたのは大きかったです。
環境のあたたかさが、長く続けられた理由の一つなんですね。
越前真來:そうですね。僕の入店の決め手が人柄だったのですが、その印象はずっと変わらないですね。
だからこそ僕も、お客様はもちろん、従業員に対してもちゃんと向き合いたいと思うようになりました。
真來さんが向き合うことを特に大切にするようになったきっかけはあったんでしょうか?
越前真來:あります。僕はこの8年の中で怒ったことって1度だけあるんですが……その時に熱量の違いから、半分くらいの従業員が辞めてしまって。その時に「自分、普段からあんまりコミュニケーション取れてなかったんやな」「コミュニケーションがとれていないと、人って簡単に離れていくんだ」って気づいたんです。
オーナーは「そうやって初めて動いてくれたことだから全然良い、気にしなくていいよ」と言われて救われましたが……同時に「もっと改善しないとあかんな」と強く思いました。
その出来事が、今の真來さんのスタイルにつながっているんですね。
越前真來:その出来事があったからこそ、僕も普段から「気にかけること」を大事にするようになりました。しんどそうな子がいたら、表情や空気感で察して声をかけたり、自分の弱い部分も見せながら話したり。
そうやって距離を縮めていくことで、信頼関係って自然とできていくんやなと思います。
今は運営としてもキャストとしても、「ちゃんと向き合う」ことをいちばん大切にしています。
優しさを受け継ぎ、次へつなぐ人を育てる想い
後輩や仲間と関わる中で、大切にしていることはありますか?
越前真來:まずは礼儀やマナーですね。夜職が初めての子や、昼職経験がない子も多いので、いちばん最初に身につけてほしい部分なんです。小さいことでも「ありがとう」を言う、というのもそうですね。当たり前のことができたうえで、どう人として磨くかっていうのが大事ですから。
だから怒るより、いいところを伸ばすほうが好きですね。誰にでもいいところはあるので、そこを見つけてあげたいなと思います。
ホストとしての魅力って人としての魅力があれば勝手に出てくるので……!
人としての魅力を、真來さんはどのように伸ばしてあげるのでしょうか?
越前真來:怒るより、長所を伸ばすほうが合ってると思っています。面接のときにまず長所と短所を聞くんですが、短所は隠し方を覚えればどうにでもなるんですよ。
でも、長所は磨けばその子の魅力になる。だからこそ、いいところを見つけて褒めてあげたいなと思っています。
怒られると人は萎縮してしまうので、なるべく「自信につながる関わり方」を意識していますね。
自信が持てそうですね!お店の雰囲気はどのような感じでしょう?
越前真來:年齢層は幅広いですし、未経験スタートの子も多くて入りやすいと思います。特にTORANOANAは教育体制も整っています。未経験から短期間で注目されるメンバーも多いんですよ。
それに小箱なので全体に目が届きやすく、お互いの変化に気づける環境です!
小箱だと世間のホストの怖いイメージとは遠いので、「まずはここから始めよう」という気にもなれるんじゃないかな、と!
未経験でも全然大丈夫ですし、お酒が飲めなくても問題ありません。僕自身、お酒がほぼ飲めない体質ですが続けられています。
まずは一度、チャレンジしたいタイミングでTORANOANAに来て体入で「人」を見てほしいですね。
最後に今後の目標を教えてください!
越前真來:将来的には、経営や飲食にも挑戦してみたいですね。地元の福井とも何かで繋がれたら面白いな、とも思っています。ここで学んだ「人に向き合う姿勢」は、どこへ行っても大事にしたいです!
本日は素敵なお話ありがとうございました!
越前真來:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2025年12月8日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。