大阪ミナミ『Dilemma』きりの飾らないホストとして仲間を想う素顔【独占取材】
きりさんは穏やかな笑顔とまっすぐな言葉が印象的で、人としての温かさと芯の強さが感じられました。
「自分よりもお店」「みんなが輝ける環境をつくりたい」――。そんな想いを胸に、きりさんは今日も仲間と笑い合いながらお店を支えています。
自然体で人と向き合い、周囲を明るくするその姿勢は、同じ場所で働く仲間やこれからホストを目指す人にも、きっと勇気を与えてくれるはずです。
トピック
満足を求め続けた先に見つけた「ホストの魅力」
きりさんのホスト歴から教えてください。
きり:3年と9カ月(※2025年9月時点)くらいです。最初は系列のSTADIUMからスタートしました。最初は10年くらい付き合いのある知り合いに紹介されたんです。
もともとはバーとか、いろんな仕事をしていて。ホストに対して特別な憧れがあったわけではありませんでした。
では、こんなに続くとは?
きり:全然思っていません(笑)むしろ3カ月くらいで辞めるんだろうなって思っていたんです。でも続けていくうちに、負けず嫌いな性格が出てきて。気づいたら「もっと、もっと」って思うようになったんです。
気づけばここまでに(笑)
なぜ「もっと」と求めてお仕事に取り組まれるようになったのでしょうか?
きり:僕、満足することがないんです。上を見たらきりがないし、本当にすごいホストって世の中にたくさんいます。それを知ると、自分がどれだけ頑張っても「まだまだだな」って思うんです。
でも、その「満足できない感じ」こそがホストの魅力なのかもしれません。
「もっとやれる」「まだ成長できる」って思えるのは幸せなことだと思います。
ホストって、自分次第でどこまでも変われる仕事なんですよ。だからこそ、今でも飽きることがないんです。
続けてきた今、ホストという仕事をどう感じていますか?
きり:自分にとっては「人としての成長の場」ですね。頑張ったことが形になることももちろん嬉しいけど、それ以上にいろんな人に出会えて、考え方や価値観が広がった。
この仕事を通して、自分自身が変わっていく実感があります。だから今も、「ホストをやってよかったな」と思います。
計算よりも「素」で向き合う 飾らない接客スタイル
きりさんの接客スタイルについて教えてください。
きり:まんまですね(笑)嘘つくのが下手なんですよ。キャラを作ったこともあるけど、すぐバレます。
女の子にも、従業員にも「サバサバしてるね」とよく言われます。でも自分では、それが素だと思っています。
サバサバしているように感じられるのは人見知りだからかもしれません。ホストって意外と人見知りの子が多いんですよ。僕はその中でもダントツだと思います(笑)
だからこそ計算して話すより、その場の空気に合わせて自然に楽しむようにしています。
自然体でいることが、お客様にも伝わっていそうですね。
きり:そうかもしれません。「この人なら素を出せるな」って思ってもらえるのが一番嬉しいです。僕自身が普通でいるから、相手も構えずに話してくれる。僕は女の子にも、従業員にも変に気を使わせたくないんです。
安心できる空間をつくりたいし、笑顔でいてほしいんです。
お客様を笑顔にするために、意識していることはありますか?
きり:女の子には嫌な顔で帰ってほしくないんです。もしお店に来たときに怒っていたり、悲しい気持ちだったとしても、帰るときは笑顔で帰ってもらいたい。そのために僕ができるのは、自分が誰よりも楽しそうにすること。僕がしんどそうにしていたら、余計つまらなくなりますから。
ホストがしんどそうにしていても、お客様は楽しめないですよね。だから僕はどんな日でも、一番店で楽しそうにしているんです。
それも自然に出ている部分なんでしょうか?
きり:そうですね。無理して明るくしているわけじゃなくて、楽しませること自体が好きなんです。実は僕、自分で「ミナミで一番面白くないホスト」だと思ってるんですよ(笑)でも、ホストは面白さだけじゃないと思うんです。相手が心から笑ってくれる時間をつくれたら、それで十分。
楽しそうにしていたいという気持ちは、もう性格の一部みたいなものですね。それも僕の素なんです。
僕はお客様が笑顔で帰ってくれることがホストとしての正解だと思っています。だからその場の空気を明るくしたい。楽しかったって思ってもらえたら、それが一番嬉しいです。
仲間の成長を喜び、自分も学ぶ。チームで強くなるという考え方
きりさんが仕事の中で一番大切にしていることはなんですか?
きり:やっぱり仲間との関係ですね。うちの子たちはみんな弟みたいな存在です。後輩を育てるというより、「一緒に学ぶ仲間」って感覚に近いです。
みんなそれぞれ良いところを持っていて、見ているとすごいなと思うことがたくさんあるんです。
後輩キャストさんの良いところを見つけるのがお上手なんですね!
きり:いや、それに関してはうちの櫻井冬弥の方が上手ですよ(笑)人って悪いところに目がいきがちじゃないですか。
僕も調子が悪い時は、どうしても悪い点ばかり見てしまうことがあります。でも、そういう時こそ「良いところに目を向ける」のが大事だと思うんです。
それが人間力の成長につながると思っています。
人間力という言葉が出ましたが、それはきりさんの中でどういう意味ですか?
きり:人としての部分ですね。言葉遣いとか、相手への思いやりとか、そういう基本的なところ。どんなに顔が良くても、しゃべりが上手でも、それだけでは長続きしない。ホストとしてよりも、「人としてどうか」が大事なんです。
「ホストだし」と言われてしまうこともあるけど、僕は「ホストだけど、ちゃんとしてるな」「え!ホストだったの?」って思われたいんです。
きりさんご自身も、そうした姿勢を意識しているんですね。
きり:はい。僕も言葉遣いや振る舞いは常に意識しています。行動で見せる方が伝わることもありますから。他店のホストさんを見ても、発言や立ち居振る舞いに人間性が出ている人は本当に尊敬します。
だからこそ、素の時こそ大事にしたいと思っています。作っている時より、普段の何気ない瞬間に人って出ると思うんです。だからこそ、普段から意識していないといけないんです。
その考えが、お店の雰囲気づくりにもつながっているんですね。
きり:そうですね。Dilemmaは本当にみんな仲が良くて、誰かが困っていたら自然に手を差し伸べる。そういう空気があります。
和気あいあいとしながらも、仕事はきっちりやる。そのバランスが取れているところが、うちの良さだと思います。
お店と仲間のために、これからも“人として”成長し続ける
行動で示すといえば、TikTokやSNSもマメに更新されていますよね!
きり:TikTokのキャラは作ってますけどね(笑)も、あれも全部お店のためなんです。
SNSって、自分の名前を知ってもらうためだけじゃなくて、「Dilemmaってお店、気になるな」と思ってもらうためのものだと思っています。
僕の指名じゃなくても全然良いんですよ。お店を知ってもらうきっかけになれば、それで嬉しいです。
もちろん、自分に何か恩恵があったら嬉しいですよ!でも、まずはみんながハッピーだったらそれでいい。
だから僕にとっては、お店が流行ることが第一優先なんです。
お話を聞いていると、すごくチーム意識が強いですよね。
きり:そうですね。Dilemmaは本当に従業員の仲が良いんです。みんなでボケ合ったりして、男子校みたいにワイワイしてます(笑)でも、ふざけているだけじゃなくて、仕事は仕事できっちりやる。そのオン・オフの切り替えができるところが、うちの良さだと思います。
仕事も遊びも100%なんです、うちは。
かわいげのある子ばかりで、弟みたいに思えますね。そんなキャストたちを見ていると、ほほえましいし、自然と愛情がわいてきます。
働きやすさの面でも、魅力を感じるポイントはありますか?
きり:ありますね。うちは21:00〜25:00の4時間営業で、週休2日。ゴールデンウィークとかの長期休暇もちゃんとありますし、勤怠に響かない有給もあって、ホワイトだと思います。
営業時間が短い分、それ以外の時間を有意義に使えるのが良いところです。
それに誰かが困っていたら、自然に助け合える雰囲気があります。
僕がホストを始めたとき、「ちゃんと助けてくれる人がいるって安心だな」って感じたんです。今のDilemmaにもその空気がありますね。
だからこそ、今後も全員が主役になれるお店にしていきたい。数人だけが目立つんじゃなくて、みんなが輝けるお店にしたいと思っています。
最後に今後のビジョンについても教えてください!
きり:自分の仕事をしっかりやりつつ、お店全体をもっと盛り上げていきたいですね。全員で注目されるようなお店にしていけたら嬉しいですし、もし今後もう1店舗出せるようになったら、それも面白いなと思っています!
きりさんの今後のご活躍も楽しみです!本日は素敵なお話ありがとうございました!
きり:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2025年10月21日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。