「知らない」は面白い。歌舞伎町『SINCE YOU... -POTALA-』我路雅が語る、想定外だらけの毎日を楽しむホストの極意【独占取材】
実は我路雅さん、ナイトワークを始めるまでは熱中できる物事が見つからず、将来の道に悩んでいたと言います。
そんな彼がなぜ、歌舞伎町で働くことを決めたのか。そして、どのように積み重ねていったのか。
ホストという仕事の面白さや、我路雅さんが実践する退屈や不安の乗り越え方、そしてこれからナイトワークの世界を目指す方の背中を優しく力強く後押しするメッセージを、ボリュームたっぷりでお届けします!
トピック
ホストを選んで大正解。人生を180度変えた「軽いノリと直感」
我路雅さんはホストを始める前、専門学校でCGやイラストを勉強されていたそうですね。
我路雅:そうなんです。3年間、CGとイラストを勉強しました。学校の先生からは名だたる会社への就職をずっと勧められていたんですけど……全部蹴ってナイトワークの道を選びました。
大手企業への就職を蹴ってまでホストを選んだ理由は?
我路雅:在学中から学生ホストとして働いていたんですが、単純に「こっちのほうが面白いな」と思ったから(笑)。というのもそれまでの人生、何かにハマってもすぐ冷めるタイプだったのに、ホストの仕事だけはまだ軌道に乗っていない段階から、なぜかずっと夢中になれたんですよね。
「この仕事がこんなに好きなのはなんで?」って、自分でも不思議なくらい惹かれるものがありました。
そもそもこの業界に興味を持ったきっかけは?
我路雅:今でこそホストの仕事は好きですが、当初は何ひとつ興味がありませんでした。 なぜなら、この店の人に街で声をかけられて「うわ、怖っ!この人は絶対危ない人だ!」って思ったのがすべての始まりなので(笑)。とりあえずLINEだけは交換しましたが、そのあとすぐに逃げるように去ったのを覚えています。
その状態からどのように入店を?
我路雅:そんな衝撃的な出会いからしばらく経った頃に、ふと思い出して連絡したんですよ。ちょうどお金も欲しい時期だったし「昼間にバイトするよりも、ホストで体験入店したほうが効率的だな」と思ったし……まあ、軽いノリとしてね。最初はただのお試し感覚で長く働くつもりはまったくなかったんですが、体入中もキャストたちが「雅くん、かっこいいよ!」「絶対うまくいくよ!」と一生褒めちぎってくれたのがめちゃくちゃうれしくて(笑)。
たくさん背中を押してもらったのもあって入店を決めましたね。
知ることを止めない。会話の引き出しを増やす日々
我路雅さんがお仕事をしている中で意識していることは?
我路雅:暇な時間を作らないこと。僕らの仕事って会話がメインじゃないですか。会話を絶対に切っちゃいけないし、話題をどんどん振らなきゃいけない。
そのためには、自分の中の引き出し……いわゆる知識を増やし続ける必要があると思うんです。
暇な時間を作らない?
我路雅:考え込みすぎちゃうから僕、暇だと病んじゃうんですよ。「実は自分はホストに向いていないんじゃないか」みたいなことを、スパコン並みの速度で考え始めちゃうタイプ。
それが嫌だから、暇な時間こそ絶対に外に出るようにしています。
外に出たら何をするんですか?
我路雅:人間観察でも、雑貨屋巡りでも、なんでもやっていますよ。とにかく外の世界に触れて、頭の中に少しずつ新しい知識やトレンドを入れておく。そうやって脳を動かしておけば、余計なことを考える時間がなくなるし、それがそのままお店での会話のネタにもなる。
新しい知識を増やせることが、すごく楽しいんですよね。
好奇心旺盛というか、探究心旺盛というか。
我路雅:新人の時から「広く生きたい、いろんなことを知りたい」っていう思いがすごく強くて。「なんでトマトは赤なんだろう?」みたいな些細なレベルでも、気になったらどんどん知りたくなる性格なんです。知らないままだと自分の世界がそこで終わっちゃうけど、知っていて損をすることは絶対にないじゃないですか。
固定観念で決めつけるのはつまらないですし……だからこそ、この探究心は新人の時からずっと変わらず大切にしていますね。
その日常のインプットが、実際の接客にも活かされているのでしょうか?
我路雅:活きていますね。知識の引き出しが多いと、お客様がどんな話題を振ってきても話を合わせられるし、尋問みたいに質問を繰り返す必要もない。面白い話題をどんどん提供できるから、「コイツは大丈夫なホストだ」と安心感を持ってもらえるんです。
そうやって会話を楽しんでいるうちに、お客様の細かい表情の変化や気持ちにも自然と気づけるようになりましたね。
「まあ、また来てやるか」くらいの気軽な気持ちになってもらえるような、居心地の良い時間を提供できるようにしたいんです。
「負けたくない」を原動力に。自分を追い込んだ次の目標
入店当初から、今のような高いプロ意識を持っていたんですか?
我路雅:軽いノリでナイトワークを始めた割に、そういう意識は初日からありました。というのも実は、僕と友達と、その友達の知り合い、あわせて3人で入店したんですよ。最初は全員1からのスタートだったので、「とりあえずコイツらにだけは負けたくないな」という対抗心が、ホストとしてのモチベーションになっていたんだと思います。
その後、同期の方たちは?
我路雅:2、3か月くらいで、2人ともいなくなりましたね。でも僕は「大したことも成し遂げていないのに辞めるのは、やっぱり違う!」と思って。それからは、まずは自分が満足できるものを目指して頑張るようになりました。そこをクリアしたら次は、仲のいい先輩を越えようと頑張って、そこもクリアしたら次はさらに力のある先輩を超えようと頑張って……。
次々と目標を立てて挑むとは、ハングリー精神がすごいですね。
我路雅:単純に嫌だったんですよ。先輩に「お前はまだまだ新人だからな」とか言われるのが。当時は口答えするわけにもいかないので黙って聞いていましたが、心の中では「今に見てろよ、全員抜かしてやるからな」と、ちょっと舐めた考えをしていた部分も……(笑)。でもそうやってどこか舐めていたからこそ「この先輩たちに負けたら本当にヤバイぞ」と自分自身を追い込むことができたんですよね。
その間、辞めたいと思った瞬間はあった?
我路雅:めちゃくちゃありました。というか昨年までは、なんだかずっと悩んでいた気がします。特別にコレだからアレだから、という理由はないんですけど、本当にただなんとなく、漠然とした葛藤があったんですよね。その頃は「結果さえ出せれば悩みはなくなるはずだ」と突っ走っていたんですが、やっぱり途中でバテちゃって。
……っていうことがあったので、それ以来「思ったことは口に出そう」と決めて毎日過ごしています。変に我慢せず誰にでも本音を言うようにしたら、途端にスッキリして悩みはゼロに。
今は目の前のお客様をどのように楽しませるか、というホストならではのやりがいを探求中です。
試行錯誤の先に。店と従業員の成長に向き合う
初めて仕事の手応えを感じたのは、どんな時でしたか?
我路雅:最初の大きな目標を達成できた時ですね。当時の自分にとっては、とてつもなく高い壁に見えていたんです。だから達成した時は、「うおー!やっと行けた!」という達成感がある一方で、「僕はどこでどうやって行ったんだ?」という困惑もありました(笑)。
どうして達成できたのか、自分でもすぐには整理できなくて、かなり動揺したのを覚えています。
そうなんですね。今も我路雅さんは存在感を放ち続けていらっしゃいますよね。
我路雅:それはひたすらトライ&エラーを繰り返してきたからだと思います。「これをやったから変わった」という一つの答えはないんですよね。行動しながら考えて、試して、また変える。そうして自分の基準や目標をひとつずつクリアしていくうちに、視野がどんどん広がっていったんです。
今では「歌舞伎町のスタートラインに立てた」と胸を張っていうこともあります。
そうしていくうちに、気づけばまた違う景色も見えてきましたね。
違う景色とは?
我路雅:このお店を引っ張っていくことです。このお店をもっと良くしていきたいんです。正直に言うと、全てにおいて伸びしろがあると思っています。お店の規模もそうですし、従業員一人ひとりにも、まだ成長できる部分があると思うんです。
ホストってやっているうちに甘えが出てくるところも正直あるんです。だから従業員に対しては、細かいところから少しずつ変えていきたいですね。従業員が今より成長できるように、自分にもできることがあると思っています。
従業員の成長をどのように支えていきたいですか?
我路雅:ただ正解を教えるのではなく、質問を投げながら本人の答えを待ちたいんです。返ってきた答えに対して、「ここは合っているけど、ここは少し違うよね」と一緒に整理しながら、少しずつ仕事にワクワクできるようにしていきたいですね。正論だけで終わらせないようにしたいと思っています。
そのうえで自分の限界を知りたいと思っています。まだ自分でも知らない部分がたくさんあるので、未知の部分を少しずつなくしていきたいです。
知らないことを知るのって、面白いじゃないですか。だから、その好奇心を持ち続けながら、自分がどこまで行けるのかを確かめてみたいですね。
礼儀と好奇心さえあればいい
同店の教育体制について教えてください。
我路雅:『SINCE YOU... -POTALA』は、新人教育にめちゃくちゃ熱心です。昔はざっくりした指示しかもらえなかったけれど、今はホストとしてどうすべきかはもちろん、人間的に成長できるよう部分まで教えてくれるので、全面的にしっかりサポートしてくれる。中間層の先輩たちもヘルプ力が高いので、頑張りたいヤツにとっては働きやすい環境だと思いますよ。
軽いノリで夜の世界へ飛び込んだ、あの頃の自分へ言葉をかけるなら?
我路雅:「入ったほうがいい!経験になるぞ!」って背中を押してあげたいですね(笑)。当時はホストに対してかなり否定的でしたけど、今ならその不安は全部なくしてあげられると思います。一歩踏み出したからこそ、ほかでは絶対に味わえない面白い毎日と出会えてますしね!
最後に、これから入店してくる新しい仲間にメッセージをお願いします!
我路雅:「僕に任せてね」と。本当にこれだけです。最初は仕事のことなんて右も左も分からなくていいんです。最低限の礼儀と、あとは「何か面白いことはないかな」という好奇心さえ持ってきてくれたら大丈夫。仕事のことは入ってから覚えればいいんですから!
一歩踏み出すのが不安だったりするかもしれないけれど、僕を信じて飛び込んできてください。一緒にこの世界で、想像もつかないような面白い人生をつかみ取りましょう!
本日は素敵なお話ありがとうございました!
我路雅:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2026年8月10日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。