「わかりたい」から始まる。歌舞伎町ホスト『DREAM本店』獅龍王子が語る、人と向き合う組織の作り方【独占取材】
「人間性は綺麗事ではない」その言葉の背景には、ホストとして走り続ける中で感じた喪失感や、人の気持ちに支えられていたことへの気づきがありました。
教えることは同時に学ぶことだと話し、自分自身も未完成だからこそ相手と一緒に考え続けたいという姿勢。
そして、ただ働くだけではなく、「この店に来るのが楽しい」と思える環境を作りたいという想いからは、DREAM本店という場所の温かさも見えてきます。
人として向き合ってくれる場所で、自分も変わりたい。そう感じる方にこそ、獅龍王子さんの言葉はまっすぐ届くはずです。
トピック
人間性は、綺麗事では終わらない
王子さんは長くこの業界にいらっしゃいますが、この業界で大事なモノはどんなものと考えますか?
獅龍王子:そうですね、表面的なものではなく目に見えないものですね。資本主義的な面もある業界ですが、人の気持ちっていうのが本当に大切。僕もだんだんと気づいてきたんです。
若いころってそこまでは考えられなくて。当時は物質的にキラキラしたものがホストクラブの世界だと思っていました。僕自身も目の前のことに集中していたんです。
ただ現役を辞めると、プツンと。連絡も止まったし、その時にちょっとロス感みたいなものを感じたんです。自分に価値を生み出していただいていたことの大きさを、その喪失感を通じて初めて理解できた。
だからこそ上に立つようになった今は、働いてくれている子たちにも目の前にいてくれる人への感謝や人との繋がりを大切にしてほしいと思うんです。
立場が変わって見えるものが変わってきた?
獅龍王子:そうですね。別の仕事も経験したけど、この気づきができたのはホストという仕事を経験したから。今は男の子のことも、お客様のことも分かる側でいたい。分かりたいと思うんです。
「分かりたい」という言葉が、すごく印象的です。
獅龍王子:その子たちが「ここにいてよかった」「ここで学べることがあった」とDREAM本店で感じてほしいんです。今テクノロジーが発達して仕事もAI化が進む中で、人間に残るは哲学的なもの。そこで重要となってくるのが「人間性」だと思うんです。
ホストの仕事も同じ。見た目とかテクニックとか表面的なことではなく、「気持ちを理解したい」「真摯に向き合いたい」といった姿勢は人間にしかできないものなんです。
だから逆に言うと、その人間性を大切にできる人ほど、これからの時代必要とされるって思ってるんです。
表面的でないところが、人間としても成長につながる?
獅龍王子:そうです。人間性っていうのは、決して綺麗事ではないんですよ。人としてちゃんとできていない部分って、結局相手にも伝わってしまうと思うんです。特にこの業界では、働く子たちは非常に敏感です。「この人は本当に自分たちのことを考えてくれてるのか」「それとも表面的に接しているだけなのか」という違いを、すぐに感じ取ります。
だから人間性を大切にするっていうのは、相手のために自分も成長し続けることなんです。自分がやっていることと言っていることがズレていたら、それはむしろ嘘をついているのと同じになってしまう。
そういう意味で、人間性って理想論じゃなくて、ちゃんと向き合う責任なんだと思ってるんです。
「分かりたい」という意志が、行動を変える
「分かりたい」と思うようになってから、接し方にも変化はありましたか?
獅龍王子:そうですね。教えることで大事なのは、やはり自分がそれを実行しているかということですからね。具体的にはお店の中での行動ですね。お客様に対する接し方もそうですし、スタッフに対する関わり方もそう。向き合えるだけ向き合いたいと思うんです。
向き合うとは具体的には?
獅龍王子:まずはちゃんとコミュニケーションを取ることですね。人間関係の問題って、コミュニケーション不足から生まれることが多いと思うんです。相手が話しやすい空気を作ることも、コミュニケーションの一つだと思うんですよ。僕は話し方がゆっくりだと言われますが、それはまぁ……モテると聞いたからですけど(笑)
立場上ため口で話す機会が多いですが、威厳のある上司というよりも近寄りやすい上司という形でやっています。もちろんピシッとするところはありますが、それくらいの距離感でいた方が、自分も楽しいんです。
近い距離だからこそ分かることがあるということでしょうか?
獅龍王子:そうですね。その人が今どういう状態なのかとか、どう感じているのかは、ちゃんと見ようとするようになりました。だから相手がどう感じているのか、どんな不安を抱えているのか、そういうことを考えながら話を聞く。その上で、一緒に考える。
そういう関わり方をすれば、人間関係の問題ってほぼなくなるんじゃないかなって思うんです。
本当にキャストさんやお客様のことを大事にされているんですね。
獅龍王子:そうですね。言葉だけで「大事にしています」と言うのは簡単です。でも本当に相手のことを大事にしているなら、その姿勢は必ず行動に表れます。逆に、行動が伴わなければ、言葉は相手には届かないんです。
だから僕は、毎日の何気ない場面の中で、相手が「あ、この人は本当に自分たちのことを見ているんだ」と感じられるような振る舞いを心がけているんです。
教えることは、同時に学ぶこと
今は現場で、キャストさんのサポートや教育に関わることも多いんですか?
獅龍王子:そうですね。今はサポートに入ることも多いですし、男の子たちの教育に関わる機会も多いですね。僕の中では、どちらかというと先生みたいな役割に近いのかなって思っています。
距離のある先生というより、身近で相談しやすい先生?
獅龍王子:そうですね、やりやすい先生寄りではあると思います。僕、教えることっていうのは同時に学びなんだと思うんですよ。
だから僕も教えながら学んで、相手と一緒に成長していくというイメージ。
人に言っていることを自分がやっていなかったら、それは教えているようで、嘘をついているのと同じになってしまうので……そこは気をつけてますね。
だから先ほどおっしゃっていた「一緒に考える」という行動につながるんですね。
獅龍王子:おっしゃる通りです。僕自身、まだ全然完成されてる人間じゃないですし。余裕があるわけでもないし、「言ってるだけなんですけど」という感覚もあるんです。
ただ、それでいいと思ってるんですよ。
完成された人になろうとするんじゃなくて、今も更新し続けている。
だからこそ相手のことも信じられるし、一緒に考えられるんだと思うんです。
自分が完成していないから、相手にも向き合える?
獅龍王子:そうですね。昔は「俺が俺が」みたいなところがあったのかもしれないですけど、今はもう引いて見てるぐらいのほうが心地いいんです。
みんながキラキラしてくれれば、それでいい。
だからこそ迷ったり悩んだりした時に本音を聞けたり、大事なことを伝えやすくなるんじゃないかなって思うんです。
「楽しいから続く」が、成長を生む
環境づくりにおいて、特に大切にしていることは何ですか?
獅龍王子:まず、楽しさが根本にあってほしいなと思うんです。僕自身、昔は楽しかったから、勝手に頑張れてたところがあると思うんです。だからこのお店に来ること自体が楽しいって思って来てくれる子たちが増えてほしいなっていう。
その楽しさを作るために、具体的にしていることはありますか?
獅龍王子:DREAM本店も一つの組織ではあるんですけど、ただ働くだけの場所にはしたくない。だから会社っぽくしたくないんです。今って社員旅行をなくしたり、従業員同士のイベントを減らしたりするお店も多いと思うんです。
でも僕たちはそういう時間を大事にしたい。コミュニケーションの場を作って、みんなで一緒に青春の時間を共有すると自然と仲良くなれます。
やっぱり従業員同士が仲良くなってから、仕事がしやすくなったり、信頼が深まったりするんです。
毎日のコミュニケーションだけじゃなくて、一緒に過ごす時間の中で「あ、この子こういう人なんだ」っていう発見もあるし。
そういう信頼関係ができてから、仕事の相談もしやすくなるんですよ。
楽しく、働きやすく、ですね。
獅龍王子:はい、そのうえで楽しさと成長が両立していけると思うんです。この仕事、自分で動ける子が伸びるっていうのが現実なんです。
だからこそ、自分の機嫌は自分で取れるようにしてほしいなと思いますし、そこもちゃんと教えていますね。
未経験の方もホストとしての土台を作りやすそうですね。
獅龍王子:未経験からうちで働いてくれる子たちが多いんですけど、サポート体制もしっかりしてるんです。だから挑戦しやすい環境ではあるんですよ。
それに人間関係に関しては、心配ないと胸を張って言えます。人間性のいい子たちが多いので、そこは本当に安心できる環境なんですよ。
手を差し伸べてくれる子がたくさんいるから、安心して体入に来てほしいですね!
そのうえで僕も成長をサポートできれば。グループで注目されるような子たちを輩出できればと思っています!
今後のDREAM本店さんが楽しみですね!本日はありがとうございました!
獅龍王子:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2026年6月1日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。