準備が全てだ―歌舞伎町ホスト『LEGEND』麻倉樹が語る、一生モノの「自責の哲学」【独占取材】
「死ぬ気で未来のために20代を生きる」と決め、さまざまな挑戦の先に選んだのはかつて嫌いだったホストの世界。
失敗さえ手札不足と捉える思考や、自責が人を成長させるという教育論、そして10年後も通用する人間性について詳しく伺いました。
自分を変えたい人にこそ、最後まで読んでほしい言葉が詰まっています。
トピック
「ホストは大嫌い」だった男が、20代のすべてを賭けた理由
ホスト歴と始めたきっかけから教えてください。
麻倉樹:ホスト歴は6年(※2026年4月取材時)くらいですね。始めたきっかけは、お金を稼ぎたかったのと人間性を変えたかったから。もともと家計が貧乏で、昔からお小遣いとか全然もらってなかったんです。
なので何かしらお金を作ろうっていうのは小学校からずっとやってて、中学生くらいには本気でお金を稼ぐことを考えていました。
かなり早い段階から、お金に対する意識が強かったんですね。
麻倉樹:そうですね。社会人になってからは職人をやっていたんです。そのときにいた40~50代くらいの先輩たちから、「20代は好きなことをやったほうがいいよ、何でもできるから」って言われたんです。
それがきっかけで、死ぬ気で未来のために20代を生きようって決めたんです。それが20歳の時でした。
そこから実際にいろいろ挑戦していったんですか?
麻倉樹:はい。そこから為替だったりとか、そういうのばっかり手を出していました。ホストをやる前も会社とか作りたいなと思ってネット系のビジネスとか、そっち系のことをいろいろやっていたんです。
ですが、自分がやろうとしても人がついてこなかったんです。
それで「人がついてくるような人間にならなきゃいけないな」って思ったんです。
それでホストの世界に飛び込んだのでしょうか?
麻倉樹:そうですね。自分の中で接客業は絶対に通らなきゃいけないなと決めてたんで。接客業は人と関わる部分が一番多いじゃないですか。
それで接客業の中で一番お金が稼げそうで、なおかつ男性がついてくる仕事は何だろうと考えたときにホストだったんですよね。「お前ら行くぞ!」みたいなスタイルでやっているのはホストかなって。
それで為替やネットビジネスも、副業も全部辞めて、ホストに賭けようと思ったんです。今はホスト1本にして良かったと思っています。
では、もともとはホストに興味はあったのでしょうか?
麻倉樹:いや全然、むしろ大嫌いでした。昔から「ホストってどうせ女の子を騙しているんでしょ」みたいな名残がずっとあったんで、自分がホストやるとは思ってなかったですね。
ただ自分がどうなりたいかを照らし合わせたときに、ホストだったみたいな感じ。
だからこそ、騙すようなことをしなければいいのかなと思ったんですよ。
最初の頃は、自分を追い込んで身体を張ってでも這い上がった時期があったりしました。でも「クリーンにやる」という考え方は当時から今でも貫いてやってきているんで。
ネガティブは「準備不足」。感情をロジックで処理する技術
仕事をするうえで、特に意識している考えはありますか?
麻倉樹:僕、結構完璧主義なんですよ。なので、何かやるときは失敗しないようにめちゃめちゃ準備するんです。
たとえば誰かとご飯に行くときでも、今日どういうことを話したいかとか、どういう感じで持ってったら次の指名につながるかなとかって考えて行ってるんで。
自分が思いつくものを全部やったうえで失敗したなら、手札が足りなかっただけだと思うんです。
それでも、うまくいかないときはあるんですか?
麻倉樹:ありますね。ですが、ミスに対して一日中考えているのは無駄だと思っていて。
自分が手を出し尽くした結果のミスなら、手札を増やせばいいだけなので、別にネガティブに考える必要がないんですよね。
そのあたり、もう少し詳しく聞いてもいいですか?
麻倉樹:ネガティブになる人って、ミスしたときに「ああやっておけばよかったな」ってなるじゃないですか。それってただの準備不足なので、そんなこと考えている時間がもったいないぐらいです。
僕もミスしたことについて考えるけど、「同じミスをしない。ミスをしないために完璧に準備する。」っていうのが主体なので解決も早いんです。
その考え方に行きついたきっかけはありますか?
麻倉樹:ホストをやる前に、マインド系のセミナーとかもやっていたんです。実際いろんな人と会って話を聞いたり。勉強代だけで160万くらい払っていました。そうした経験から「準備を徹底する」という考え方につながったんです。
そこまで準備したうえで、最後はどう線引きしているんですか?
麻倉樹:接客業なんで、相手の受け取り方次第かなと。なにも考えずにやっちゃうと「なんで悪かったんだろうな」ってなると思うんですけど、僕らの仕事って対人なので最後に決めるのは相手なんですよ。
相手に対して「この人にはこうだ!」っていうものをちゃんと考えたうえで、手札を出し切る。
それが最終的に、目に見える形で返ってくると思いますね。
「自分で決める」人間を育てる、自責の教育哲学
その考え方は後輩に教えるときも意識していますか?
麻倉樹:ありますね。 その人の成長段階やフェーズによって、言葉を変えて教えます。すぐ理解できる子もいれば、まずはやってみた方が早い子もいるので。
そういう子にはめっちゃ挑戦させて、自分で失敗してもらって。
結局、自分が体験したことって一番残るんで、そのままやらせた方が早いときもあるんですよ。
行動してからどうだったかを一緒に考えるイメージですか?
麻倉樹:そうですね。 僕は、考え方の部分を教えるようにしてるんで。自分で考えてやれる人だったらいいんですけど、考え方がわからないのにやれって言ってもできないじゃないですか。
なので、ピンポイントで技術を教えるよりは、気の持ちようとかを教えるイメージですかね。
答えを直接教えるわけではないんですね。
麻倉樹:人から言われたことをそのままやって、うまくいかなかったときって教えた人のせいにしちゃうじゃないですか。人って「自分が判断して、自分で行動したら、同じ失敗しないようにしよう」ってなるんで。
僕は考え方の道筋を作ってあげて、最後は自分の意思で決めさせます。だからこそすべて自責になる。
そうすると、「じゃあ次も頑張らなきゃな」っていうサイクルになるんです。
厳しそうに見えますが、樹さんなりの考えがあるのでしょうか?
麻倉樹:僕自身、結構えぐい人生を通ってきた感覚があるんで、結局最後は自分で立てる人間じゃないと強くならないって思ってるんです。だからこそ、考え方の部分はちゃんと教えていきたいんですよね。 僕も人から考え方を学んでいたので。
たとえば僕の周りにいれば、そういう考え方も分かってくるんじゃないですかね。
僕以外のキャストからも、いろんな考え方や価値観に触れるのがいいと思っています。
『LEGEND』を、10年後に「成長できた」と思える場に
樹さんにとってLEGENDで働いていて感じる魅力はなんですか?
麻倉樹:僕にとって大きいのは、お店の中心にいる方の存在ですね。その方は「一緒にやろうぜ」って人を引っ張るタイプ。
そういう人間性を目指しているっていう言い方もおかしいんですけど、僕と違う人間が社長とかにいるっていう部分が大きいです。
もし自分と似たようなタイプだったら、多分めちゃめちゃ反発してたと思います。
自分とは違うからこそ、そういう考え方もあるんだみたいな学びがありますね。
LEGENDならいろんな考え方を学べるんですね。
麻倉樹:ホストを始めるときに、ただお金とか仕事の部分だったら、どこのお店でもいいじゃないですか。結局、10年後とか20年後に自分が成長できるっていう場があるんだったらそっちに行ったほうがいいです。
ホストをやった先でも通用する考え方とか、人としての部分を学べる場所のほうが、お店選びで大事なんじゃないですかね。
これからのLEGENDについて、どんなふうに考えていますか?
麻倉樹:お店をもっと盛り上げたいですね。今いるメンバーでまずお店の勢いを作っていきながら、新人も増やしたい。
みんな同じ目標をもっているんで、ダラダラやらずに夏くらいまでには形にしたいなと。
未経験の人でも、そこに加わっていけるんでしょうか?
麻倉樹:全然いけると思います。LEGENDに入ってくる新人で内気な子も多いんですが、ちゃんとなじめる環境だと思いますね。
やる気があれば、考え方は後からついてくる部分なので。
その子が前を向けるように考え方の部分は教えていきます。
これからホストを始めようか迷っている人に、最後に伝えたいことはありますか?
麻倉樹:「やってみたら人生変わるよね」っていうのはあると思います。ホストじゃなくても、なんでも0から始めるにはとりあえずやってみないと。
覚悟を持って取り組めばなんでも教えるし、ホストの先でもなんとかうまくできるような人間性を教えます。
なんなら僕はそれがメインだと思っているので、「人間性を変えたい」っていう人はぜひ挑戦してみてください。
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!
麻倉樹:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2026年5月12日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。