歌舞伎町『MILDROUS』ハクが語る、人として選ばれるホストの在り方【独占取材】
27歳で未経験からホストの世界へ飛び込んだハクさん。大切にしているのは、派手さや特別感ではなく、「いい意味で普通」でいることでした。
自然体に見える裏側にある試行錯誤、そしてホストという仕事を通して人として成長していく考え方。
言葉をたどるほど見えてきたのは、人として信頼されることを誰より真剣に考え続けてきたハクさんの在り方でした。
ホストに興味はあるけれど一歩踏み出せない方に向けて、ハクさんの人柄とMILDROUSの魅力をお届けします。
「いい意味で普通」でいること
ホストを始めたのは27歳だったそうですね。
ハク:そうですね。もともとは大阪の大学に行って、体育の教員を目指していました。ただ、同じ道を目指していた先輩を見て、「これは自分には難しいかもしれない」と思ったんです。そのタイミングで東京で芸能活動をする話があって、20歳で大学をやめて上京しました。
そこから芸能活動、メン地下を経て、今に至ります。
当時27歳で、ホストの世界では若い子が活躍してるのが当たり前だと思っていたから、20歳そこそこの人が先輩だったら気まずいなって。
それで年上の先輩がいる環境を探してたら、メン地下時代のお客さんが「七原柊也さんっていう関西の人がお店を出すよ」って聞いて。それがMILDROUSだったんです。それで面接に行ったら快く受け入れてくれたので、そのまま入店を決めました。
当時はグループとか何も知らなくて、エルコレが大きな組織だってことを知ったのは、入って1、2ヶ月経ってからですね(笑)
未経験で飛び込んだ中で、今のハクさんらしさはどう作られていったのでしょうか?
ハク:最初はすごい人の真似からですよ。(五十嵐)俊さんのやり方を見て、「あ、こういうことか」って。で、分からないことは俊さんに聞けばいつでも教えてくれるし。でも真似するだけじゃある程度で限界がきます。そこから先は自分のやり方を見つける必要があって。
そこで見出したのは「普通」。無理にかっこつけすぎないことなんです。僕、お店以外だとドすっぴんにキャップ、メガネ。でもそれでもしお客さんと会ったとしても楽しませられる自信はあるんです。
なぜ「普通」にこだわるのでしょうか?
ハク:僕自身が特別感よりも居心地のほうが大事だと思っているからです。ホストって、派手に見せたり、強そうに見せたり、カリスマを出そうとする人も多いじゃないですか。でも僕は「ホストっぽくなりすぎたくない」って感覚があって。
初回はホストクラブを味わってほしいからホストっぽく行くんですけど、そのあとは「人として見てほしい」って思うんです。
だから無理に「俺、俺」って出すつもりはありません。自分の時間を使ってお店に来てくれているわけだから、気を張らせたくないんです。僕は「来やすい人」でありたいから……。
居心地の良さを重視するからこその「普通」なんですね。
ハク:そう。素を見せたほうが、一緒にいる時間が居心地よくなるんじゃないかなって思っているんです。だから「ハクくんっていい意味で普通だね」って言われたときは嬉しかったんですよね。
初回もそうですけど、その場で感じたまま接客しています。毎回その子によって合わせるので違うんですよね。
僕、人見知りなんですよ、実は(笑)お店に入ると切り替わるんですけど、普段は結構緊張しちゃうタイプです。だから初回は今でも緊張しますね(笑)
でも逆にそれが良いのかな、と思うんです。相手が緊張してるのが分かるから、どうしたら緊張が解けるのかが分かる。相手に合わせて会話を広げるのが自然にできるのかもしれません。
考え抜かれた“自然体”
最初は俊さんの真似から始めたとのことですが、そこからどのように自分のやり方を見つけていったのでしょうか?
ハク:まずは真似からなので、分からないことは俊さんに聞いて、教えてもらったことを全部やってみました。そうやって疑問に思ったことを聞いて、実行してみる。で、合わなかったらやめるし、合ったら続ける。その繰り返しですね。
例えば、髪型もいろいろ試してるんですよ。ロン毛もしてたし、センターパート、いろいろ。結局、前髪がある方が初回の印象はいいなって気づいて、また戻したんです。
見た目もやり方も、試行錯誤して研究して……という感じでしょうか?
ハク:そうですね。でも研究してるって察知されるのはなんか嫌で(笑)いつの間にかそんなことをやってたんだって思われたいんですよね。
ラフでいるのに、実は裏で研究熱心にやってるとか思われたら、かっこいいじゃないですか(笑)
僕のスケジュール帳を従業員に見せたら、ビビるんですよ(笑)そういうのが嬉しいんですよ。優越感というか(笑)
裏でしっかり動いているからこそ、お店で発揮できる?
ハク:そうかもしれませんね。 ニュースもめっちゃ見たりしてますよ。どんな話が来ても基本答えられるようにしています。ボキャブラリーも入りますし!すぐに頭に入るのは興味があるから。逆でいうと興味ないものはまったくですが(笑)国語・社会は80点90点は当たり前だけど数学は……みたいな(笑)
ボキャブラリーも!いろんな努力をしていらっしゃるんですね。
ハク:ホストはおもてなしを含めた料金設定だから、おもてなしを磨いたほうが良いんですよね。お店に来てくれるからには、ちゃんとトークで楽しませたい。それを意識していったら勝手に……という部分はあると思います。
僕もともとそんなにトーク力はないんですよ。でも今の自分につながっているのはそういう意識なのかなって。お笑いは見ますけどね!
もともとお笑いが好きというのもあるけど、「この返し面白い」「返しが面白くても遅いと面白くないよな……」とか学びがあるから、お笑いは見ておいたほうがいいですね!(笑)
人として信頼される向き合い方
お客さんとの向き合い方で、大事にしていることはありますか?
ハク:めちゃくちゃありますね。僕、昔から「自分がされて嫌なことは人にしない」っていう感覚が強いんですよ。たとえば、「クイックでいいから来て」って言葉。本当に嫌いなんですよね。だって逆の発想をしたら「あなたはクイックの価値」ってこと。それを言われたら絶対嫌じゃないですか。軽く扱われているというか。
僕も軽く扱われたくないから、絶対相手も軽く扱わないんです。
それに自分の大切な時間を使ってお店に来てくれるのって当たり前じゃないと思ってますし。
対等でいたいからこそ、相手の行動も尊重する?
ハク:そうですね。僕、学生の子たちには「絶対卒業しろよ」って伝えてますし、「家賃と光熱費を払ったうえでお店に来てね」って言ってます。要は、自分の生活を削ってまでこっちに使う必要はないということなんです。
お客さんにも無理はしてほしくないんですよ。僕は1万円を稼ぐ大変さを知っているから。
でもそれでも来てくれるってことだから、その「時間をくれてありがとうね」って気持ちを返したいだけなんです。
向き合うからこその感謝ですね。
ハク:下心みたいなのがないから、お客さんも気楽に会いに来られるんじゃないかなって思いますね。でもこの向き合い方はお客さんだけじゃなくて従業員に対してもそう。
「全員を楽しませたい」という根本の考え方だから、そのために一人ひとりと向き合っている感じですね。
関わる人、一人ひとりを大切にされているのが伝わってきます!
ハク:僕、ありがとうって言われるのが嬉しくて。同業のお客さんが相談してくれることも多いんです。
こういう関係性が生まれるのって、やっぱり「相手を大切にしてる」っていうのが伝わってるからだと思うんです。
ホストという仕事で、人として成長すること
ハクさんにとって、ホストはどんな仕事ですか?
ハク:めちゃくちゃ人として成長できる仕事だと思っています。人間力、行動力、コミュニケーション力、柔軟性……本当にあらゆる場面で必要になる力が身に付く仕事です。
この仕事で学べることって、人生のどの場面でも役に立つんですよ。
中身こそ大事な仕事ということでしょうか?
ハク:本当にそうです。顔じゃないんですよ。一番男が見られる仕事だからこそ、問われるのは中身だと思うんです。グループの行事で「お金を持ったら顔を整形するんじゃなくて、心を整形してください」ってかっこつけたことを言いましたが、本当にそう思ってて。
特に今の時代は、中身が良くないとホストとしてうまくいかない。
だから、ホストとして活躍できている人たちには、本当に誇りを持ってほしいですよね。僕、今ホストで活躍している人たちって、そういう能力を持っているから昼の仕事でも部長とか社長になれる人材だと思うんですよ。
それでいうとうちの俊さんって本当にすごい人。エルコレでもすごいと言われる人と仲良く喋ってるってよく考えるとすごいなって(笑)だからもっと頑張らなあかんなって思うんです。
今すごいと言われている人よりも動かないと、始まりませんからね!認められたいですし!
認められたい?
ハク:そう。僕は周りから「頑張ったね」と言われる瞬間が報われるんですよ。人から「頑張ったね」とか「ありがとう」とか言われると、自己肯定感が爆上がりしてまた「頑張ろう」に変わるんです。
だからこそ行動して、中身を磨いていく。
MILDROUSは人間性がちゃんとしている人が多いんです。MILDROUSの魅力は?って聞かれたら真っ先に「人」と答えます。周りを見て助けてくれる子が多いんです。
MILDROUSはこれから若い世代を育てるのが課題。未来ある子たちをどんどん増やしていければなって思っているんです。
そしていずれ場所は東京でも大阪でも、柊也さんのもとでお店を出せたらって思ってます!
これからのご活躍も楽しみです!本日はありがとうございました!
ハク:こちらこそありがとうございました!※本記事は、2026年6月19日時点での取材内容をもとに構成しています。今後の制度やルールの変更により、一部内容が掲載当時と異なる可能性があります。