独特の世界観を放つホスト・千早見唯が歌舞伎町『ECLIPSE』だから実現できたこと【独占取材】
今話題のホストさんをご紹介する本シリーズ。
今回は歌舞伎町のホストクラブ『ECLIPSE』で執行部/部長として活躍中の千早見唯(ちはやみ ゆい)さんにインタビューを決行!
『ECLIPSE』は個性豊かなメンバーが集まるホストクラブ。ホストや経営者としても知られる草摩由希社長が率いるお店です。
そんな同店でナンバー上位にいて、プレイヤーとしても、さらには執行部として両軸でお店を支えているキーマンが千早見さんです。
このインタビューでは、そんな千早見さんにキャリアやホストとしての人生観などをたっぷりお話いただきました。
「過去が生きた」と語る千早見さんの魅力がたっぷり詰まった記事です。ホストの世界を覗いてみたい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
トピック
飾らない千早見唯が綴る世界観の源泉
―ブログやSNSでの千早見さんの文章に惹かれたのでお会いするのが楽しみでした。
千早見唯:ありがとうございます!
文章を書くのは好きですね。世界観を大事にしているというよりは書きたいことを綴るという感覚です。ただ文体は普通ではないと言われますけど(笑)
―文体については何か意識されているのでしょうか?
千早見唯:とにかく嘘をつかず飾らないようにしています。ただ少しひねることはあります。
僕は元々バンドマンをしており、そこからホストへ転身したのですが、バンドマン時代からSNSを運用していました。
そこから数えるともう12年はブログやSNSなど、何かしらのメディアでメッセージを発信していますね。
ちなみに、SNSは最初の3年で1万フォロワーに達したんです。投稿した文章だけでバズってたんです。
若いから怖いもの知らずでなんでも書けたというのもありますね。面白いことがあれば投稿したくなりますし、他人の面白い投稿にもツッコミを入れたくなります。
僕の生き方と一緒ですね(笑)
―嘘をつかず飾らない、この考えに至ったエピソードがあれば教えてください。
千早見唯:実は僕、バンドマン時代に作詞をしていたんです。その時の気づきが生きているのかなと思いますね。
というのも、バンドのジャンルはビジュアル系で、ビジュアル系の歌詞って感情に突き刺さる直接的なフレーズが多いんですよね。そこが僕は結構好きで。
たとえば「死にたい」とか、初めてビジュアル系バンドの歌詞を聴いた時に「ここまで言って良いんだ」って思ったんです。
それに自分の考えや想いをダイレクトに人の心に訴えかけるんです。比喩表現が多いところも良いですね。
そのビジュアル系バンドでの作詞経験が、僕のX(旧:Twitter)に現れていますね。それに、言葉って人を動かせる魔法なんです。
だから僕は文章を書けるXが好きです!あと自称自頭が良い人間なので(笑)
求められる理由は「変な人」だから?
―千早見さんの業界歴を教えてください。
千早見唯:業界歴としては5年ほどになりますね。
最初にホストを始めたのは18歳の時。でもその時は1週間で辞めてしまいました。
本格的にホストを始めたのは28歳の時です。でもその時も月2回出勤。ちゃんとやり始めたのはここ2年なんですよ。
―なぜ本格的にホストを始めようと思ったのでしょうか?
千早見唯:ホストを始めようと思ったきっかけは、バンドが活動休止したから。
インドアで外に出ることがなくなるので女の子と絡む機会もなくなります。そうすると、バンドマンとして、ボーカルとして、花がなくなってしまうんです。
じゃあどうしようと考えた時に、遊ぶのではなくちゃんと仕事として女性と接するホストに挑戦しようと思ったんです。
なので、正直な話「ホストで一生懸命頑張ろう」「売上何百万を目指す」「憧れのあの人に追いつく」という気は一切ありませんでした。
でも売れてきて、本気でやってみようかなと思えたんです。それから『ECLIPSE』というホストクラブには、僕がいたほうが良いんじゃないかなって。
頑張った結果、役職をいただけて、統括からさらに部長へ昇格しました。
ありがたいことに今は求められている状態なので、毎日出勤していますよ。ときどきバイクで旅に出てお休みすることもありますが(笑)
―求められるのはなぜだと思いますか?
千早見唯:魅力があるし、カリスマ性があるし、気も使えるし面白いし、KYじゃないから(笑)
冗談は置いておいて、どこのコミュニティにも入っていけることは大きな理由だと思います。僕の特技であり強みですね。
ただ、僕って誤解を恐れずに言うと変な人なんです(笑)でも変な人って気になりますし、男女ともに人が寄って来るんです。
それに変な人だから他の人にはないアプローチの仕方をするので、そこが今お店には求められているんだと思います。
変な人ゆえに接客方法も独特なんじゃないかな。
―独特な接客法とは?
千早見唯:言葉で説明するのが難しいのですが、常に自分やお客さんが楽しむ接客ですね。
それに売上やナンバーって楽しめた時についてくるものだと思っています。ホストを楽しくやった時についてくる付加価値だなって。
あと、今まで色々経験したからこそ言えるのですが、楽しくやらせてもらえるという点ではホスト業界はめちゃくちゃ良い環境です。
ちなみに僕の人生で仕事として長く続いているのはホストだけなんですよ(笑)
あと、変わった人とは言いましたけど、最低限の常識は大切にしています。やばい人かと思ったら意外と良識があるってところが大事なんです。
―ギャップは人を惹きつけますよね。
千早見唯:そうなんです。あと僕は日本人っぽくないのかもしれません(笑)
よく世界を旅しており、さまざまなカルチャーから刺激を受けているからかなって思います。こないだも10日間かけてドイツ、オランダ、デンマーク、スウェーデンの4か国弾丸旅行をしてきました!
この経験が僕の人生観や考えに大きな影響を与えていますし、接客にも出ているのかなと思いますね。
それに『ECLIPSE』は多様性を大事にしています。今日本にあるホストクラブの中でも1・2を争うくらい多様性を尊重していると思っています。
―たしかに、ECLIPSEには本当にいろんなホストさんが在籍されていますよね。
千早見唯:いろんなジャンルのホストがいるし、いろんなジャンルのホストが売れています。
THEホストという枠組みではないかもしれませんが、刺激的で女の子にとっても面白いホストクラブだと思います。
現に海外のお客様もよく来店されていますよ。タトゥーがたくさん入っているホストもいますし、インバウンド層に受け入れられやすいんだと思います。
インバウンドを狙ったわけではありませんが、英語や中国語ができる方は、もしかしたらうちのお店では活躍できるんじゃないかと!
過去の経験を活かした接客の最優先は「一緒にいて楽しい」こと
―先ほど接客のお話が出ましたが、普段はどんな営業をされているのでしょうか?
千早見唯:お客様からいただいているお金を、ここではわかりやすく最高級ホテルの宿泊費とたとえます。
僕としてはそこを下回る接客はしてはいけないと思っています。ホストは最高級ホテルのようなオプションを付けられないからこそ、最高級ホテルでは体験できないような話題や笑いを提供するように意識しています。
お互いが一緒にいて楽しいと思える時間が一番。だからシャンパンを入れていただくのは二の次。僕の最優先事項は一緒にいて楽しいなんです。
女の子が入れたい時にシャンパンを入れていただくのが良いと思って仕事をしていますね。
―世間でイメージされるホスト像とはまさに真逆ですね。
千早見唯:そうですね。現にこのスタンスでも、毎日お客様がお店にいらしてくれますよ。
求められてるってわかるので承認欲求が上がりますよね。もちろん使っていただいた分はちゃんと返したいと思います。
言葉は悪いかもしれませんが、僕の還元率はどのホストよりも高い自信があります。
―旅行以外ではあまり自分にお金を使われないのでしょうか?
千早見唯:ええ。たとえば今付けているアクセは、バンド時代のファンにいただいたもの。アクセサリーにお金を使うことはありませんね。
ちなみにファンからいただいたお手紙は何千枚もありますが、全部とってあります。バンド時代は凄かったんですよ、僕(笑)
盗撮も多かったので、女の子と出かけたとしても「10メートルは離れて」とお願いすることもありました。
1番びっくりしたのは、アメリカに旅行しにいった時に盗撮されたこと!アメリカですよ!盗撮するバンギャの子のこと、パパラッチって呼んでましたよ(笑)
―すごいですね。
千早見唯:でもバンドをやっていなかったら、今のような接客にはなっていないかもしれないですね。
バンドが生き方を変えてくれたし、自分自身のあり方を示してくれた。そんな過去も活かせるし、未来につながるのが『ECLIPSE』というお店です!
でもこんなことを語っていますが、実はナンバーや売上を意識しすぎて失敗した過去もあるんですよ。今は当時と比べるとスマートな売り方ですね。
個性がたくさんがあるから、なりたいものが見つかる
―千早見さんはプレイヤーだけでなく執行部としてもご活躍中ですが、普段従業員の方とはどんな風に向き合われているのでしょうか?
千早見唯:従業員一人ひとりに向き合って、対応の仕方も人によって変えています。
「これしてほしいんだろうな」「あれやっておいてあげようかな」「サプライズのほうが喜ぶかな」など、男女問わず求めていることが分かるんです。
それは僕が人の喜ぶ顔が好きだからできるのかもしれません。小学生の頃から母にサプライズをするタイプでした。良い奴でしょ(笑)
僕自身が空っぽな人間だからこそ、人がいないとやっていけない。だから人の気持ちをすごく大切にしています。
―人と向き合う時に大事にされていることはありますか?
千早見唯:誰も損をしないということを大事にしています。それは従業員だけでなく女の子に対してもです。
相手に安心感を与えてあげたいんです。怖い部分があれば先に芽を摘むようにしており、そのおかげで大きな問題はあまり起きていません。
そもそも『ECLIPSE』で働く従業員や女の子はみんな良い子たち。だからこそ一緒に働く仲間を増やしていきたいなと。
―ホスト未経験の方が入店された際はどのようなご指導をされますか?
千早見唯:基本的には自由にしていいよというフリースタイル。
もちろんルールは教えますが、1回自分が好きなように挑戦してみて、そこから少しずつ変えていくほうがその子のためだと思うんです。
最初から「こうしてね」って提示してその通りにやっても成功すると思うんですけど、そんなのつまらないじゃないですか。
だからまずは好きなようにやってみて、やるもの、やらないものを一緒に考えて試していくほうが、自分の芯を作ってもらえるのかなと思っています。
だからありのままの自分できてほしいし、無理に自分を変える必要はありません。
むしろありのままの自分を昇華させればそれがウリになる可能性だって十分にありますよ!
―現にECLIPSEではいろんなタイプのホストさんが実績を残されていますよね。
千早見唯:そうですね!
個性豊かなホストが多いので、もしかしたら自分には個性がないと躊躇してしまう人も中にはいるかもしれません。
でも個性がいっぱいあるからこそ「こうなりたい」というビジョンが見えます。「この先輩みたいになってみたいかも」でも全然OKですよ。
個性は『ECLIPSE』だからこそ見つかると思いますよ。正直羨ましいですよ、これからホストやろうとする子たち!
自分の個性も見つかりますし、のびのびと働けて稼げます。
たとえば僕も一番稼げた時は1,000万強はいただけましたし、今もコンスタントに300万ほどいただいています。
親に旅行をプレゼントして、親孝行もしっかりしていますよ。
ECLIPSEとは自分でいられる場所
―改めてECLIPSEはどんなお店ですか?
千早見唯:うちはぱっと見、破天荒なホストがいますが、個はもちろんのこと、組織として動ける人が多いです。
さまざまな個性を持ったホストがいて、それでもまとまりがあるのは、みんなのベクトルが一緒だから。
細かくは枝分かれしていますが、目指すところは一緒なんです。だからまとまるんですよ。
―千早見さんから見た草摩由希社長とは?
千早見唯:草摩由希社長も変わっていると思いますね。
でも社長と従業員の仲は良いですし、この環境で働けるのは社長がいるからっていうことをみんなが分かっています。
―ECLIPSEで働きたいと考えている方へメッセージをお願いします。
千早見唯:『ECLIPSE』は魅力しかないホストクラブです。
給率はいいし、自由にできるし、何よりも自分らしく居られる場所というのは一番の魅力かもしれません。
しかもみんな良い奴ばかり。だから対人関係のストレスはほぼないんですよね。
今も『ECLIPSE』は仲間を探していますよ。仲間はたくさんいるに越したことはありませんからね!
―最後に千早見さんの夢を教えてください!
千早見唯:宮古島でサトウキビ畑農家をしたいですね。
道行く少年にサトウキビを折られて「なにしてんだ!」って怒鳴って「すみません!」って言われて……。
最後に「うちのサトウキビ、うまいだろ?」というやり取りをするのが夢です(笑)
―本日は素敵なお話ありがとうございました!
千早見唯:ありがとうございました!