今話題のホストさんをご紹介する本シリーズ。
今回はSNSを駆使して指名を獲得する歌舞伎町『ROMANCE』副主任・あるまさんにインタビューをおこないました!
同店は1997年創業の老舗ホストクラブ。しっかりした教育システムと抜群のお給料システム、クリーンな営業が特徴です。
そんな『ROMANCE』で活躍するあるまさんに、令和を生きるホストの必需品とも言えるツール・SNSを駆使した指名や売上の獲得術を語っていただきました!
ホストの仕事に興味のある方やSNSの活用法を知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
■プロフィール |
源氏名:あるま ホスト歴:2年(※2024年2月現在) 役職:副主任 |
■在籍店舗 |
ROMANCE(東京/歌舞伎町) URL:https://hostjob.jp/tokyo/area15/596/ |
■経歴 |
・2022年ホストの世界へ ・2022年6月にROMANCEへ移籍 ・2022年6月にTikTokを開始しナンバー入り ・2023年6月に副主任昇格 |
あるま:そうですね。僕のお客様の8割はTikTokからの初回指名で成り立っています。
SNSからの初回指名は全部TikTok。もっとほかのSNSも頑張れよって話なんですが(笑)
初回は5分という短い時間でお互いのことを知らなきゃいけないのですが……。
SNSだと事前にDMでやり取りできるので、経由していたほうが初回の時にお互い打ち解けられている感じがしますね。
SNSでどんな顔・声なのか、事前に情報を入れられるのは大きいと思いますし、初回の短い時間の中でも無駄のない密度のある時間を過ごせるなと。
あるま:TikTokは集客、X(旧:Twitter)は情報収集、Instagramは自分を発信したり、お客様へ感謝を伝えたりと使い分けをしています。
Instagramでは見せ方にこだわっています。あえて写真を分割して大きく見せたり、白枠を作ったり……。
興味を引いてプロフィールに飛んでもらうために見え方を意識しています。ただの自撮りを上げるだけでは、自分のブランド力は上がりませんからね。
分かりやすい例を挙げるとアイドルのホームページでしょうか。
アイドルのホームページって適当なデザインではなく、ちゃんと見やすく、宣材写真が目立つようになっていますよね。
僕もアマチュアではありますが、どうしたら自分が目立つか、見やすいかは意識しています。
あるま:正直に話します。TikTokは世間に対して毒を吐いたり、少しだけ盛ったりしてコメント数・閲覧数を獲得しています。
炎上商法とまではいきませんが、煽ったり誰かがつっかかってくるような投稿内容を意識していますね。
例えば、僕だと世間一般の方が抱くホストのイメージをそのままTikTokで演じたりします。
というのも、今のTikTokはコメント数が増えるとその投稿がユーザーのおすすめに流れる仕組みになっています。
そのTikTokのアルゴリズムを頭に入れながら、ユーザーがついコメントしてしまうような投稿を作るんです。
その結果、コメントが100件とかいったこともありますね。
あと閲覧数が増えればホストクラブへの来店の意思がある方に僕の投稿が届きます。
そもそもホストクラブに行ったことがある女性ってTikTokと実際とでは違うと知っている方が多い気がします。
なのでTikTikがマイナス効果を生み出すことはないと思っています。
あるま:そうですね……いいねしてくれたり、コメントしてくれたりした方にDMを送るようにしています。
初回卓につくなら1日5卓くらいかもしれないけれど、DMだったらスマホ1台で何十人、何百人にアプローチできます。DMから生まれるチャンスは無限なんです。
しかもいいねやコメントをしてくれている方って少なからず僕の顔や投稿を良いと思っていると解釈しています。
だから打率も良いほうなのかなって思いますね。
あるま:文面でテンションが高い会話ができるよう、絵文字や記号(!や?)をちゃんと使うことですね。売れている方も同じことを言うと思いますよ。
たとえば「閲覧ありがとうございます」と送るとします。その時もただ「ありがとうございます。」と送るのではなく「ありがとうございます!!!」とか。
絵文字や記号を使ってありきたりなDMではなく僕らしさを表現して送るようにしています。
実はこれってSNSでよく流れてくるマッチングアプリ攻略法の知識なんですよね(笑)ただこれってホストにも役立つなって。
あるま:いわゆるアイドル営ですね。僕は周りから童顔でかわいいと言われることが多いのでアイドル営路線を意識しています。
今世の中は「推し」っていう概念が浸透していますが、本当にその延長線上にあるのが僕の営業スタイル。
ただその言葉に甘えすぎずに行動一つひとつが本心であることを、他の営業スタイルのホストよりも丁寧に伝えなきゃいけないのかなと思っています。
例えばシャンパンを入れてくれたら心の底から喜んでいますし、本当に嬉しいです。だから演技ではないと分かるような振る舞いは心掛けています。
本心だと分かってもらうには、表情だったり声だったりテンションだったり……。相手に伝わるように自分の振る舞いを常に意識しています。
もちろん今公言している某ワンコキャラクターも本当に好きですよ。嘘とか設定じゃないです(笑)
あるま:その通りです!先ほど言ったInstagramのこだわりも「推し」という概念に近いと思います。
あと正直に言ってホストクラブは遊ぶのにお金が必要。使っていただく金額が決して安いものではないからこそ、ホスト自身に一般人にはないプラス要素が必要だと思っています。
それは顔であったり、接客であったり……。自分の武器や引き出しを何個も用意する必要があります。
僕もまだまだですが、自分らしさを追求して「あるま」というブランド価値を出せるようにしています。
やっぱり何かしら誰かより秀でる点がないとホストとしては売れないと思っているので……!個性は大事ですね。
だから、僕はかわいさを前面に出して自分を売り出しています。かわいさで突き抜けようと。
かっこいい人が転んだら「ダサい」と言われますが、かわいい人が転ぶと「かわいいね」で終わるんですよ。かわいいは最強です!
あるま:トーク力を上げるために、まず自分の好きなものを中心にアンテナを張ること。
ホストの中には作り話をする方もいるんですが、僕は作り話ではない自分の話をお客様へ喋っています。好きなものを突き詰めると、僕ならではの面白い話ができると思っているからです。
あとは見た目にこだわること。やっぱりホストは入り口が顔なので!髪色がプリンではないか、髪型はダサくないか、脱毛、整形……ホストはさまざまなことに気を配るべきだと思います。
なので、僕は外に出る時は最低限ファンデーションを塗っています。誰にもすっぴんを見せないようにしていますね。
例えば、男性だと自分がキャバクラに行く立場になって考えると、これらのことに自然と意識がいくと思います。指名しているキャバ嬢のだらしない姿ってたぶん見たくないですよね。
そう考えると僕のだらしない姿はお客様に幻滅されるかもしれないって思えるので妥協ができないんです。
かわいいって言われる僕が、鼻毛が出ていたら可愛くないですし(笑)
あるま:去年(2023年)の6月です。ちなみに僕は幹部補佐を経験していません(ホストクラブ業界だと通常は役職なし→幹部補佐→副主任と昇格)。
うちの店での幹部補佐の条件は、売上ではなく勤務態度や経験が評価対象になっているんです。
副主任以上はそこに売上と人間性がプラスされます。売上だけで昇格はできないですし、人間性もないと副主任以上にはなれないんですよ。
うちの店はグループに加盟していない個人店なので、評価の仕方や基準は独自の路線を辿っている部分もあると思います。
でも先輩もそうですが内勤さんを含め、昇格している人はみんな筋が通っている。人間性が良い人が集まっているんです。
今になって思うと、そういうところも僕がこのお店を選んだひとつの理由ですね。
あるま:僕は移籍という形で『ROMANCE』に入店しました。きっかけは昼職とホストの両立を辞めて、ホスト1本で頑張ろうと決意したから。
決めたタイミングでよりシステムがしっかりしているお店探しを始めて、たまたま『ROMANCE』を知り合いに紹介してもらったんです。
ほかのホストクラブさんも何店舗か見ていたのですが、清潔感だけじゃなくて違法行為などをしていないクリーンさが実感できたのはここでした。
「このお店だったら僕の人生を任せられるな」って思えて、それで移籍を決断しました。
あるま:2022年の6月に入店したので、ちょうど1年です。最初の半年はなかなか結果が出なくて……。
SNSの集客も最初はうまくいかず、同期に一歩先に行かれてしまったんです。すごく悔しい思いをしました。
ですが去年の誕生日(2023年1月)くらいから応援してくださるお客様が増えてきて、そこから売上も伸びて副主任へ昇格できました。
あるま:いえ、意識を変えたのではなくSNSの結果が出始めたんです。
あるま:ありがとうございます!ただ僕は当時新人だったので、売上がなくて凹むこともなかったし、やってればいつかできるみたいな(笑)
1日2日で成果が出るわけではないという考えは、大学まで10年間続けた陸上競技で身に染みていました。
だからこそホストもコツコツ継続していればいつか成功するんじゃないかって思ってSNSの更新を続けました。
すぐに結果が出ないからといって辞めるのではなく、諦めずにコツコツと続けることは大切だと思います。
モチベとやるべきことを分けて考えるんです。やる気がなくてもやることはやる、やる気あったら、やるべきことも+α。
目標に対してやらなければいけないことを明確にするんです。
あるま:スマホの待ち受け画面(壁紙)に見えるような形で残しています。今は「起きろ」「痩せろ」「配信しろ」って書いてあります。
自分の戒めとして待ち受けにしているんです。そうすると、ふとスマホを見た時に目に入るんです。
ぱっと見た時に「今日起きるの遅かったな」とか「そういえば配信していないな」とか「最近めっちゃラーメン食ってるから太るな」とか思うんです。
戒めになって頑張ろうって思えますよ。
あるま:過去の経験が影響しているのかもしれません。僕は陸上競技の中でも長距離をやっていて、その時に比べたら全然今のほうが楽ですよ(笑)
朝4時半に起きて20㎞走ったり、体型維持のために好きなものを食べられなかったり……今は当時ほどきつくないですかね!
それにお客さんの中には僕らより長時間お仕事している方も多いですし、夜のお仕事をしている方だと僕よりもしんどい思いをしている方もいらっしゃいます。
そのことを考えたら甘えられませんよ。
あるま:例えば新人時代は同伴をバックレられて落ち込んだこともありましたが、大好きなお酒を飲んだり、好きなことに没頭して1日寝たりしたら忘れます(笑)
ただ当日欠勤だけはしないようにしていました。欠勤すればもっと売上は下がってしまって悪循環になってしまうので。
実際は寝て起きて頑張ったら何とかなるんですよ、死ぬわけじゃないので。「お客様はもっと頑張っているんだ」って自分を奮い立たせるんです。
そうすれば先ほど言った通り「やる気なくてもやらなければいけないこと」はやれるはずです。
あるま:そうですね!やるべきことを続ければ、上がるときに上がるんです。
お店の先輩のうごさんという方が「成長は曲線だよ」という話を以前ミーティングでしてくれました。
上がってても下がることはあるし、またそれ以上に上がるときもあるし。
人生良いこと続きではないから、下がってしまった時にどう次につなげるかを考えるようになりましたね。
あるま:指名してくれる姫だけでなく、ヘルプにつかせてくださる姫の人生の1ページに「あるまって人間がいた」ってことを刻みたいと思っています。
「あるまに出会って良かったな」って思ってほしいんです。そのためにも楽しい時間を一緒に作り出したいと思っています。
例えばただご飯に行くのではなく、僕としか行けない場所とか……ちょっと特別感を演出します。
スポーツ観戦だったり、僕が馬好きというのもあってご飯もお酒も飲める競馬場に行ってみたり、女性だけだと経験できないことを見つけ出します。
夏だったらビアガーデン、冬だったらスノボとか美味しい鍋料理屋さんとか、季節感を意識することもありますね。
あとはアフターはどうしても難しいけれど、同伴や店外なら新宿以外の場所に行くと決めています。普段と違う雰囲気を味わってもらえたらなって!
SNSを見ていると「ここ面白そうだな」と思う場所ってあるじゃないですか。そこに姫と行くんです。僕も姫も楽しめたらなって!
あるま:第一目標は主任になることです。同期も頑張っているし、負けたくない気持ちがあります。
また役職者は「お前らが新時代だ」と言って期待してくださっています。お店の時代を担うような人間、その期待に恥じないような存在になりたいです。
そのあとは……まだどれくらい続けるかはわかりませんが、ホスト上がったあとは運営やSNSコンサルの道を考えています。どちらにしろSNSには携わりたいなと思います。
あるま:柔軟なところ、しっかりしたシステム、それからさまざまな系統のホストがいることですかね!
『ROMANCE』は僕らがやりたいことに耳を傾けて柔軟に対応してくれるし、教育もお給料もあやふやにすることはないんです。
なおかつキャストもビジュアル系に寄っているとかもなく、系統も営業方針もバラバラ。目標にできる先輩を見つけやすいと思います。
僕だったらSNSのことは教えられると思いますし、自分の性格やタイプに合った成長ができるお店だと思っています!
先輩や周りの方が良い方だから、売上がない新人でも楽しいと思って働けるお店が『ROMANCE』。
僕も入店決めてまだ出勤もしていない時にご飯へ誘っていただきました。それって仕事のモチベーションにもなるんですよね。
仕事のモチベーションを作り出してくれるお店なので、ぜひ応募してほしいです!
あるま:こちらこそありがとうございました!