今話題のホストさん・内勤さんをご紹介する本シリーズ。
今回はホストクラブの代名詞『愛本店』で内勤として働くひゅーがチーフマネージャーにお話をうかがいました!
『愛本店』は50年以上の歴史を誇る名店。現在もその勢いは止まらず、多くのスタープレイヤーを輩出しています。
そんなスタープレイヤーの誕生に貢献しているのが、現在内勤として新人教育をご担当されているひゅーがさんです。
今回のインタビューではひゅーがさんに、人に好かれる術、同店の教育体制や見据える将来などを語っていただきました。
『愛本店』で働いてみたい、ホストの仕事に興味があるといった方は、ぜひこの記事をご覧ください。
■プロフィール |
源氏名:ひゅーが 業界歴:約5年(※2024年現在) 役職:チーフマネージャー |
■在籍店舗 |
愛本店(東京都/歌舞伎町) URL:https://hostjob.jp/tokyo/area15/675/ |
■経歴 |
・28歳の時に愛本店でホスト人生をスタート ・プレイヤーの傍らYouTubeも開始 ・30歳の時に内勤へ転身 ・現在幅広い仕事をこなす凄腕内勤として活躍中 |
ひゅーが:まず28歳の時に地元の熊本から出てきました。「ホストを1回やってみたい」という思いが強く、歌舞伎町に飛び込んだ形です。
ただ28歳という年齢は、ホストを始めるには遅いほうだと思いました。
それで自分より上の年代の方がいるホストクラブを調べて面接を受けたのが『愛本店』だったんです。面接を受けた次の日からホストとして働き始めました。
正直、最初はホストクラブという場所が怖かったんです。どうしても悪いイメージが先行していました。でも実際はそんなことはなく、いいおじちゃんがいっぱいいました(笑)
完全未経験だったので仕事内容も業界のことも何もわかりませんでしたが、『愛本店』の皆さんは1から10まで全部教えてくれる人たちばかり。
そんな中、2年間プレイヤーとして駆け抜けていったのですが、入店した時から30歳で辞めようと決めていたんです。
で、30歳を迎えて「辞めます」と伝えたら、ボスに「内勤として働いてみない?」とお誘いを受けたんです。
元々スナックのボーイ経験がありましたし、需要があるならと思い内勤に転身して今に至ります。
ひゅーが:楽しいです!大変なこともありますけど(笑)
裏方の仕事はもともと好きでした。誰かのサポートだったり役に立つことだったりをするのは得意だと自負しています。
それにうちの内勤はプレイヤー上がりが多いんです。「プレイヤーの気持ちがわからないとだめだよ」と常々言われています。
プラスお店の運営に関わることをやっていく、それが内勤の使命ですね。
ひゅーが:ひとつ例を挙げると僕はプレイヤー時代に自分でYouTubeチャンネルを動かしていて、動画も自分で編集していたんです。
当時「愛本店はSNSが弱い」という課題があり、自分の動画編集スキルを買われて内勤に誘われたのかなと思います。
ひゅーが:そうなんです。動画編集は外注するとかなりお金がかかるので、自分でやってしまおうと思って(笑)
最初はiPadの編集アプリで始めて、だんだんスペックが追いつかなくなり中古のパソコンへ。それでも足りなくなって良いパソコンに買い換えました。
お店で新しいパソコンも買ってもらったので、勤務中に動画編集することもあります。
モノづくりが元々好きだったし覚えるのも苦ではないんですよね。ちなみに一番大変なのは年間表彰式で流す動画ですね(笑)
今は動画編集だけでなく画像作成もできるようになりましたよ。
ひゅーが:現在は新人さんの教育を担当しています。新人さん全員を見ています。
僕としては、新人さんが何か迷ったり、悩んだりした時に一番最初の相談相手になりたいと思っています。
新人さんも話しかけられる人がいるだけで、働きやすくなりますしね。なんでも打ち明けてくれるような関係性を築ければと思っています。
ちなみに、現在(2024年5月)総支配人である真琴と錦斗真は僕が教育を担当した第1期生です。
二人とも未経験でしたし僕も初めての教育担当で不安でしたが、結果を出してくれました。僕にとっても自信につながりましたね!
あと、実はホストってチームプレー・チームワークが大事なんです。個人間での競争に見えますが、ヘルプに助けてもらったり、逆に自分も手助けをしたり、そうして上に登っていくんです。
プレイヤーとして売上や指名だけではなく相手の気持ちになって行動できるようになると、真琴と錦斗真のように総支配人という結果が出るんです。
ひゅーが:そんな褒めても何も出てきませんよ(笑)
でも話しやすい雰囲気を作るという意識をしています。
うちは未経験の方が多いお店なので、わからないことがあった時にいつでも「分からないです」と話しかけてもらえるように。
話しかけやすい雰囲気や表情、受け入れ姿勢を崩さないようにしています。
ひゅーが:顔色を見ること。これはキャストだけでなく、内勤もお客様も含むみんなの顔色です。
顔色を見ると体調や機嫌などの微妙な変化を察知することができます。違和感があれば自分から話しかけにいったり、担当を通して確認したり先手を打ちます。
これはプレイヤー時代から意識していました。お客様の表情を見て「明るくいったほうが良い」「丁寧にいったほうが良い」と判断していたんです。
2年とはいえプレイヤーをやっていたからこそ、今も実践できるしキャストにもアドバイスできるんです。
ひゅーが:表情の変化だけでなく、常に人を見ているからその人の良さも分かります。
僕は現在お店で使う画像や動画を全部作っているのですが、業者さんに出すとどうしてもその人の良さをちゃんと表せないことってあるんです。
でも僕は普段から見ているからこそ、その人の良さが分かる。シャンパンコールの時にモニターに出す画像も、書体もカラーリングも全部その人に合ったものを考えて作っているんですよ。
もちろん画像や動画を作るときは、必ずキャストにどんな感じで作りたいか確認します。
キャストたちの「こんな感じでやってほしい」「ここを出してほしい」という意見を取り入れて、希望に合うように作っているんです。
ひゅーが:僕が意識していることは常に笑顔であること。さきほどお話しした、話しかけやすい存在にもつながってきます。
ただこれはプレイヤー時代のスタンスとあまり変わらないかもしれません。
プレイヤー時代はとにかく楽しむことを第一にしていました。自分が楽しくないと、目の前のお客さんも周りの人たちも楽しめないですし。
ホストクラブはお客様にとって常に楽しい場所であってほしいと思っています。そのために、自分が楽しんで周りも楽しさの渦に巻き込んでいくイメージ。
ただずっと楽しむって簡単なことじゃない。だから逆に笑顔を作れば、おのずと楽しくなれるのかなって。
常に笑顔でいるようにしていたら仕事も楽しくなるし、「ひゅーがさん、ひゅーがさん」って人が寄ってきてくれるんです。
仕事もしやすくなりますし、自分が働きやすくなるんです。何かあったら仕方ないと笑い飛ばします!楽しんでいたほうが得です!
ひゅーが:ありがとうございます!僕はよく人たらしと言われます。人当たりの良さはあるかもしれないですね(笑)
人付き合いはできて損がありません。特にホストは人の心の掴み方や懐に入ることが大事。
お客様だけでなく、ホスト同士、ホスト対内勤、内勤同士、すべてにおいてですね。
なので僕はお店の子たちも多くの人に好かれる人たらしになってほしいと思っています。巡り巡って、自分の結果として返ってくるはずです。
あとこれはどこでも役立つと思うので、教育を担当する立場として、ここで身に付けたスキルが別の場所でも通用することを願っています。
ひゅーが:まず基本のやらないといけないことを軸に講習内容を決めています。
例えば接客、マナーから派生して大事なことをピックアップして重点的に話す会話術など。
また、人によって入店した段階で身についていること、身についていないことがあります。新人講習はその能力値をフラットにすることから始めるんです。
あと「月初に入店したほうがいいのかな?」「こんな中途半端な時期に入って大丈夫?」といった心配は不要ですよ。
いつご入店いただいても万全の教育体制を整えていますし、入店時期によって教育がおざなりになることは決してありません。
大事なことはちゃんと、何度でも伝えます。新人さんが活躍できるようにしっかりサポートします!
ひゅーが:僕だけでなく、主任以上の役職者や売上があるキャストも入ります。
第一線で活躍するプレイヤーたちが、自分がどう売上を上げたかを講習するんです。月1回、2回、キャストは交代交代で講習します。
キャストのカラーが出ますが、今講習しているのは僕の教え子たち。だから僕が教えた内容を再確認することもできると思いますよ。
ひゅーが:正直者が多いお店です。嘘をつけない子が多いですね。
それだけが原因ではないですが、形を作って臨んだTikTokのコンテンツ制作はうまくいかなかったんです。今は完全にライブ配信用ですね(笑)
それからいろんな経歴を持っている子がいます。昼職を経験した子も多いですよ。
ひゅーが:はい!昼職との両立は覚悟がいると思うのですごいなと思います。覚悟がある分対価も得ていますね。
中にはホストで学んだことを昼職で活かしている子もいます。心の掴み方を学んで交渉術に使っているようです。
ひゅーが:そうなんです。なので従業員一人ひとりと話していると色んな情報が入ってきて、自分の学びにもなっています。
その結果、僕もいろんなことに対応できるようになりました。反面、対応力や知識量など自分に求められるハードルも上がっていますが(笑)
ひゅーが:現在の『愛本店』は僕が入店した当初から方針は変わらず、ちゃんと1から10まで教えてくれるお店です。
あと最近は若い子の入店が増えたので、上の年齢層の割合は減りましたね。だからと言って30代、40代の方の入店を受け付けていないわけではありません。
年齢で採用を区切っているわけではないので、気にせず応募してくださいね。
それこそ、キャストの年齢層が広がるとお客様の対応幅も広がりますし、ちょうど今幅広く対応できるお店へと変わっていっている最中ですかね。
ひゅーが:一言で表すなら「自由」ですね!僕も自由にやらせてもらってますし、キャストも自由です。
例えば、斗真という子は現在いろんなイベントを考えています。僕はそれができるようにサポートするだけ。
やりたいことを言ってもらえば実現できる可能性は十分にありますし、言ってもらえれば相談に乗りますよ!
『愛本店』は過去にとらわれないお店。50年以上の歴史で築いていたものを良い意味で壊していってるんです。もちろん確認はしますよ!(笑)
ひゅーが:『愛本店』が全盛期だった頃の勢いを僕らの代で作り出したいと考えています。
誰からも知っていると言われるような圧倒的No.1!
それを取り戻したときに「ひゅーがさんがいたから」と言われるように頑張っています!
ひゅーが:僕はこの業界に飛び込んだ時、まさか自分が将来パソコンに触ったり、動画と画像を作ったり、教育を担当したりするとは思ってもみませんでした。
いろんな人とも知り合えましたし、ホストを始めてプラスでしかありませんでした。
僕がやってみたいという気持ち一つで飛び込んだように、迷っている方がいたら、やる気という気持ちだけで『愛本店』に飛び込んできてほしいです!
やる気があれば全部教えるので、知識や経験ゼロでも何も問題ありません!
あと、強いて言えばホストには清潔感が求められます。「清潔感って?」と時々聞かれますが、髪の毛や髭、服装といった身だしなみを整えていればOK。
結論、『愛本店』ではやる気と清潔感があれば売れます!結果が出せます!皆さんの応募を待っています。
ひゅーが:こちらこそ、ありがとうございました!