今話題のホストさんをご紹介する本シリーズ。
今回は千葉ホスト『TACT』の取締役・瀬乃拓真(せのたくま)さんにお話をうかがいました!
『TACT』はKG-PRODUCE地方1号店として話題のホストクラブ。
そこで取締役を務める瀬乃拓真さんは、もともと千葉でも有名トッププレイヤーの1人でした。
社長職を捨て、KG-PRODUCEの総本山で歌舞伎町の名店『HAREM -総本店-』に役職なしで移籍された時は大きな話題を呼びました。
本インタビューでは、地方店で叶えたい夢のほか、トッププレイヤーに昇り詰めた軌跡や大手KG-PRODUCEに移籍した当時の思いを存分に語っていただいています。
地方ホストに興味がある方は、ぜひ最後までご一読ください。
■プロフィール |
源氏名:瀬乃拓真 ホスト歴:約12年半(※2024年9月時点) 役職:取締役 |
■在籍店舗 |
TACT(千葉県/千葉市) URL:https://hostjob.jp/chiba/area37/1026/ |
■最高売上 |
1,100万 |
■経歴 |
・前職:職人 ・2012年4月友人のすすめで千葉でホストを始める ・レギュラー2ヶ月目にNo.1に ・2015年グループNO.1に ・2017年月間売上1100万円に、支配人に昇格 ・2018年代表に就任 ・2022年社長就任 ・2023年KG-PRODUCE『HAREM -総本店-』へ移籍 ・2023年11月TACTオープン、取締役に ・2023年KG-PRODUCE年間指名No.5 |
瀬乃拓真:そうですね。もう12年5ヶ月(2024年9月時点)になります。
もともと職人をしていたんですが、歌舞伎町でホストをやっていた友人に「ホストだったら稼げるんじゃない?」「お前って売れると思うよ」と言われたんです。
とはいえ最初は職人との両立を考えていたので、地元に近くて通える距離の千葉でスタートしました。
バイトで1ヶ月半やって、ホストのほうがおもしろいなって。すぐにレギュラーになりました。
昼職は疲れるし、朝早いし、暑いし、寒いし、休憩時間決まってるし、残業勝手にくるし……って嫌な面しか見えていなかったんです。
逆にホストは涼しくて、暖かくて、座って仕事ができる(笑)なんだこれは!って(笑)全部が昼の世界と逆でした。逆だから「最高じゃん」って思ったんですよね。
瀬乃拓真:バイトの頃はビリだったけど、レギュラーになって1週間弱でNo.1になったんです!
急に2組から初指名がきてシャンパンが3本入って……運が良かったですね。おそらくそこからお茶(自分のお客様が来ないこと)はしばらく引くことはありませんでした。
プレオープンのお店で先輩はおらずみんなが対等なお店でした。19歳だったんですが、学ぶというより「やれ」といった雰囲気。たまたまやってみて独学で売れた感が強いですね。
ホストが性に合っていたのはあると思います。4年くらいして1,100万円を千葉で達成しました。
瀬乃拓真:自分を貫いた接客です。僕、キャラを作るような性格じゃないので。
じゃあ自分を貫いた接客って何って話ですが、自分中心ではなく姫中心で自分の考えを持って接客することです。
顔色をうかがうよりも「姫にこういう話をしたら1番良いかな」「こういう話はきっと姫は笑ってくれるだろう」を考えて、自分が思っているように接客していました。
大抵の人は「怒らせないようにしよう」と人に合わせる接客をすると思います。「そのほうがお金を使ってもらえるでしょ」って。
損得勘定よりも、姫中心で自分が思うパフォーマンスをしたほうが良いと思っているんです。結果は後からついて来るはずだから。
僕は相手が自分のために何かしてくれるほうに「嬉しい」という感情を抱きます。だから僕も姫のことを考えた接客をしています。そのほうが気持ちも伝わると思いますしね。
瀬乃拓真:そうですね。姫の感情を押し殺しすぎると嫌になると思っているので。
もちろんどうしても我慢してもらうことってあるんですよ。やっぱりその姫以外にもお客様がいるから。
その子なりに一番楽しい方法を考えて接客している、だけなんです。それで姫が「頑張りたい」と思ってくれたら結果につながるわけですしね。
だから僕、姫と喧嘩したことがあんまりないんですよ。「喧嘩しない」って言いながら本当は姫とめちゃくちゃ喧嘩している人っているんですけど(笑)
どちらかといえば僕の姫は笑顔で帰ってくれていると思います。
瀬乃拓真:当時社長といっても共同経営だったんです。お店は盛り上がっていたし、ずっといると思っていました。
ただ将来性をふと考えた時にこのままじゃだめだなって。大手さんの良いところを見ていなかったし、勉強も経験もしなければならない状態でした。
それでグループを退店。いろんなところからお声をかけていただき、HAREM -総本店-、ひいてはKG-PRODUCEが良かったので入店しノウハウを学ぼうと思いました。でも最終的には千葉でまたホストをやりたいので、それは前提条件でしたね。
瀬乃拓真:はい、ただ高見プロデューサーは地方出店には興味があったと話してくれました。僕も千葉でやる気があることを話して「よかったら一緒にどう?」と声をかけてくださったんです。
高見プロデューサーには信用してもらっているなというのが伝わります。だからこそちゃんとやらなきゃ、と気合いが入りますね。
瀬乃拓真:特になく、そこまで違いはないという印象です。ただ歌舞伎町のほうが男女ともに見た目にお金をかけているなとは思いました。
みんなお洒落だし、女性は髪を巻いたりヒールを履いていたり。お出かけ先としてホストに来ているのが伝わりました。
千葉は飲みに来ている感じ。歌舞伎町のほうがキラキラしている欲望の街だと思いました。
女の子からしたら歌舞伎町と千葉って違うと感じると思いますが、テーブルついてやっていることは一緒。根本はそこまで変わらないですね。
歌舞伎町というよりも大手との差は感じました。
瀬乃拓真:細かいことです。例えばチーム制。「何それ!?」という感じでした。シャンパンコールもチームで分かれていましたからね。Aチーム、Bチーム、オールコール、みたいな。
千葉はみんなで「ありがとね!」ってアットホームな感じでシャンパンコールをしに行くので……。だからコールを覚えるのは正直大変でした。
コールのクオリティも違いましたね。照明とかDJとか……お金かけてるなって!圧倒されました。だから今カラオケを流してのコールは昭和くさいなって感覚になりました(笑)
瀬乃拓真:ほかにも暫定ナンバー発表とかトロフィーとか。千葉にはナンバーでトロフィーを渡すなんて文化はなかったのでね。大手はあるかもしれないけど。ちなみにTACTでもトロフィーは先月(2024年8月)から始めました(笑)
今は大手の良さと地方の良さを上手にミックスさせながら店づくりをしています。トロフィー以外にも暫定ナンバー発表とシャンパンコールを取り入れました。
瀬乃拓真:はい!実はこんなに早く千葉に戻ってお店をやるタイミングが来るとは思っていなかったんですよ。
KG-PRODUCEの千葉進出の話が僕のところに来たのは2023年の6月頭くらい。そこから準備をして11月にオープン。HAREM -総本店-での在籍期間は8ヶ月です。
慎重そうな高見プロデューサーが「早いと感じたとしても」と言ってくださったので、千葉へ戻ることにしました。お金もすごくかかるのにすごいなって。
TACTの内装はKG-PRODUCEにやってもらいました。内装費は何千万。たかだか8か月なのにそこまでかけてくれて、身が引き締まりました。
瀬乃拓真:無理やり幹部をやらそうとは思いませんが、何気なくホストをするよりも僕は幹部を目指したほうが良いと思っています。
上を目指さないと結局売れないですし、「女の子もついてこないよ」「目標のないホストを応援する女の子がどこにいるの?」と僕は伝えています。せっかくやるなら幹部目指して「いつかこの店でのトップに俺がなる!」と思ってやったほうが良いんじゃないって。
僕自身「現状維持は衰退」だと思っているので。年だけ食って退化しているのと同じだと思います。夜職は特に安定ではなく上を目指してやらなきゃいけないんです。
だから常に攻めなきゃいけない。守ってばかりいたらダメなんです。そのためにもお店にルールがあるんだと思います。
うちはルールがちゃんとしています。ダメだよという線引きが明確なんです。
瀬乃拓真:そうなんです。僕もルールは制限するものではなく、頑張っている子を守るものだと考えています。
頑張っている人のためにあるものがルール。頑張っている人って正直ルールはそこまで必要ないんです。できているから。でもその頑張った人を評価するための基準にルールはなるんです。
ルールがあるというと厳しく聞こえますが、実際の内容はそれほど厳しくはないんです。むしろ働きやすくしていると思います。悪いことだけしないよう、のびのびはたらけるようなものになっていますよ。法律と一緒ですね。
ちなみにこんなのびのびとした運営方針なのは、僕はこのお店が初めてです。
時代の流れがスタッフファーストなんですよね。スタッフが尊重されているので、ホスト業界としても働きやすくなっていると思います。KG-PRODUCEのお陰で僕もそういう考えに至れました。KG-PRODUCEの良さが出ていますね。
瀬乃拓真:はい!
尊重してバックアップしてあげる。ダメなところがあれば止める。グループの方針に従っています。KG-PRODUCEの良さを吸収するためにKG-PRODUCEに入ったので!
僕、勉強熱心なんですよ!
瀬乃拓真:キャストに合わせた教育をすることです。自分でやりたい子もいれば教わりたい子もいます。中にはすべてを変えてほしいと思って飛び込んでくる子もいます。逆にそっとしておいてほしい子も……。
その子がのびのびとできるような、その子にあった接し方をすることが僕は必要だと思います。そこもKG-PRODUCEのスタッフファーストですね。
働きやすい環境の中でどれだけやれることをやってあげられるか、が試されるとも思っています。だから聞かれれば答えることはもちろんですし、席についてほしければヘルプもします。
連絡でも電話でも相談ごとにいつでも対応します。できることは最善を尽くすようにしていますね。
僕はプレオープンでみんな一緒のスタートのお店からなので、トップから何かをしてもらった経験がありません。「自分が部下だったら」「今の時代に生まれていたら」と憶測ではありますが、模索しながらキャストとは触れ合っています。
最終的に働いて良かったな、楽しかったな、稼げたな、ホストやってよかったなって何かプラスの感情を抱いてくれたら良いですね。
瀬乃拓真:TACTは僕を知って来てくれた方が多いので、現在は未経験と経験者が4:6くらいです。
ただ千葉は未経験から始めた子が8割の街。未経験が育ちやすい街だと思います。だから後は8:2くらいになるのではと思っています。
経験者といえど、みんな未経験の頃を知っているんです。未経験の気持ちが分かる人が多い。だから経験はそこまで気にせず応募してほしいですね。
ちなみに未経験スタートでこれから伸びを期待しているのは、凪(なぎ)という子です。
瀬乃拓真:僕が千葉の経験が長いからこそ、千葉ホストの良さはほとんどあるお店です。それはKG-PRODUCEも理解していると思っています。
それに加えてKG-PRODUCEという会社のホワイトさがTACTにはしっかり取り込まれています。本当に働きやすいんですよ。お給料が上がりやすい、という面も含めて!
もしかしたら昼職の会社よりも白いんじゃないかというくらいホワイトです。クリーンすぎるといっても過言ではありません。のびのびと綺麗に、言ったことは絶対やる、みたいな。
女の子からしたらいろんなホストがいて楽しいと思います。
瀬乃拓真:どんな方でも良いです。「道踏み外しちゃった」とか「学歴がない」とか「親と絶縁しちゃった」とか。基本的にはどんな子でも大丈夫です。身分証があればどんな方でも来てください。
僕も親はしっかり教育をしてくれたけど、良い育ち方はできなかった。学歴もまったくないし、資格もない。でもどんな人でも上に立てるんだってことを、僕が証明できたと思います。
「クソみたいな人生を歩んでいました」という方も、僕が変えてあげたいですね。前科がなければ大丈夫です!もちろん大学生の掛け持ちなども歓迎していますよ!
何者でもない奴が何者かになれるのがホストクラブです。
体入は面接してお店のルールを説明して、従業員とお話するだけ。卓につくことはしないので、最初から身を構える必要もありませんよ。働く前に従業員のことを知る機会と思っていただければ!
体入ではちょっとでも不安要素を取り除くのが目的です。
瀬乃拓真:千葉のエンターテイメントを牽引していくために、KG-PRODUCEで千葉のナイトシーン全てで一番を取ること!
TACTという店もそうですが、ホスト以外も居酒屋やバー、ヘアメイクサロン。全部牛耳っていきたいですね。
そしてホストの次の道も見えるお店でありたいですね。
瀬乃拓真:こちらこそありがとうございました!